「結婚生活」を劇的に改善させる6つの方法 難しく考えるより、まずは試してみよう

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パートナーに触れる

手をつなぐことは、たとえ意識していなくても効果がある。夫婦に一緒にビデオを見てもらう実験で、一方のグループには鑑賞中に相手に触れないよう指示し、もう一方のグループには「優しく、心地よく、前向きな方法で」相手に触れるよう指示した。

すると、触れるように指示されたグループは、パートナーから愛されているという自信がより強くなった。相手は研究者から指示をされてやったのだとお互いに知っていてもだ。手をつないだのは、愛情を示す自発的な行為ではないと頭ではわかっていても、人々の気分をよくさせた。

幸せな夫婦とそうでない夫婦の最大の違いの1つとは?

焦って悪い結論を出さない

折り返し電話をかけないなど、パートナーが何か好ましくないことをしたとき、それを過剰に解釈してはいけない。研究者によれば、幸せな夫婦とそうでない夫婦の最大の違いの1つは、相手にされた不快な行動のとらえ方にあるという。

幸せではない夫婦は、折り返しの電話がないことなどの理由を、一時的な外部の状況(その日は仕事が特別忙しいなど)ではなく相手自身の不変的な欠点(「彼は自分勝手で私を気にかけない」など)だと機械的に判断する傾向にある。

うまくいかないことがあったときは、パートナーについて決めつける前に、批判の対象を別のものに変えるようなとらえ方ができないか、少し立ち止まって考えよう。

けんかを第三者の視点で見る

シカゴの120組の夫婦を対象とした実験で、フィンケルは2年にわたって定期的に結婚生活についての質問をした。最初の1年は結婚生活への満足度は低下した。残念だがそれが一般的だ。

2年目に入ると、一方の夫婦のグループにはけんかをしたときに次のことを試すように指導した。「パートナーとの対立を、関係する人すべての幸せを願う中立的な第三者の視点で考える。中立的な観点でものごとを見る人だ。その人はその対立についてどう思うだろう? その人はそこから生まれるプラスのことをどうやって見つけるだろう?」

ここでもわずかなことで大きな変化が起きた。2年目を通して、この指導を実行した夫婦は結婚生活の満足度が安定し、これを実行しなかった別のグループは満足度が低下し続けたのだ。

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