世界への扉は、自分で開きに行く。
それが最善の道なのだから。

志を持ち、それを実現するための努力を怠らない。そして自分から積極的に世界の扉を開いていこうとする。本格的なグローバル時代に必要とされるそういう人材が今、日本でも確実に増えている。

北京留学で中国語を修得し日本大使館に2年間勤務

出口 達也さん
2006年 産業社会学部卒業
国税庁課税部酒税課
課長補佐

「国税庁に入ったとき、自分がこれほど国際的な仕事に関わるとは思ってもいませんでした」。出口達也さんが言う。

国税庁といえば、最初にイメージするのはやはり税務署の仕事だろう。どうしてもドメスティックな業務を想像しやすい。ところが出口さんの場合、入庁8年目に中国人民大学に留学して中国語を学んだあとは2年間、北京の在中国日本国大使館に勤務し、両国の財務当局間の交流や現地日系企業の支援業務を担当した。帰国後は国税庁酒税課に配属され、日本酒の海外輸出の促進やインバウンドを中心とした酒蔵ツーリズムの振興などを担当、現在は酒類の地理的表示制度(GI)に関わる業務を担当している。

「たとえばシャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのことで、それ以外の国や地域で作られたものをシャンパンと呼ばないことは有名です。これと同じような酒類GI制度を日本では国税庁が作っていて、たとえば『日本酒』という表示は、国産米を原料として日本国内で製造したものにのみ認めており、外国産のものには日本酒と表示することを禁止しています。こういった仕組みを国内で運用するとともに、EPAなどの国際交渉を通じて外国においても同じような保護を求めていくということを行っています」

そう語る出口さんによれば、国税庁の総合職職員は、そのほとんどが少なくとも1回は留学や海外で勤務する機会を得る。出口さんは今も年に何回かは海外出張があるという。

組織の方向性を示すのも総合職の重要な役割

「税金は経済活動にかかるものです。今は企業も個人もボーダレスに活動しているのですから、国税庁もそれに対応しなければなりません。現在、中国に進出している日系企業は約3万社。これからは中国やアジア各国の企業がもっと日本に出てくるようになるでしょう。そうなったときに、その国の実情や商習慣に対する知見やノウハウがなければ対応できません。国税庁としては、アジアとの経済活動がより活発になったとき、対応できる組織や制度を作っていく必要があります。これからはそういう仕事に関わっていきたいと考えています」

グローバル化の時代、国税庁もどんどん変わりつつある。そうした変化をリードし、組織の方向性を示すことも総合職としての役割だと出口さんは考える。

「今、国際関係の仕事をしていく上では、最低限の英語は当然として、さらにプラスαが求められています。それが自分の場合は中国語であり、中国の政治経済の現場を知っているという経験だと思っています。国税業務がグローバル化していくとき、『アジア方面は私に任せてください』と言えるくらいになりたいですね」

出口さんの活躍を見れば、国税庁の仕事がドメスティックだなんて、もう言えないだろう。

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