FRB、経済見通し改善なら年内QE縮小可能

エバンズ米シカゴ地区連銀総裁が、見通しを語る

9月6日、エバンズ米シカゴ地区連銀総裁は、米経済見通しが改善すれば、FRBは年内に資産買い入れ規模の縮小に着手できるとの考えを示した。2012年7月撮影(2013年 ロイター/Sukree Sukplang)

[グリーンビル(米サウスカロライナ州) 6日 ロイター] - エバンズ米シカゴ地区連銀総裁は6日、米経済見通しが改善すれば、連邦準備理事会(FRB)は年内に資産買い入れ規模の縮小に着手できるとの考えを示した。買い入れ縮小に踏み切る具体的な時期については触れなかった。

米労働省がこの日発表した8月の雇用統計は非農業部門雇用者数が16万9000人増となり、市場予想より小幅な伸びにとどまった。失業率は7.4%から7.3%に低下したが、FRBが今月にも量的緩和縮小に踏み切るかどうかをめぐり慎重な見方が出ている。

総裁は17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)について「虚心坦懐に臨むことが一層重要となる時期だ」と指摘。景気はこれまで改善してきたとし、「改善は十分と納得することも可能だ」と述べた。

住宅市場は、このところの金利上昇に十分耐えられるほど堅調との見方を示した。

雇用情勢について総裁は、労働参加率が再び低下したことに失望感を表明、人口要因だけが低下の背景にあるのではないとの見方を示した。

フェデラルファンド(FF)金利については、あと2年間はゼロ近辺に据え置くことが必要になる公算が大きいとした。

総裁は金融機関主催のイベントで、「私の想定では、われわれが年内に(資産買い入れの)割合を縮小し、その後何段階かで停止に向かうことになるような形で経済の見通しが実現するだろう」と述べた。

「段階的縮小を始めるには、今後発表されるデータが第3・四半期に景気の勢いが増したと示すだけでなく、インフレを抑制している一時的と考えられていた要因が本当に一時的だったと示すという確信が持てるならば私にとってベストだ」と述べた。エバンス総裁は今年のFOMCの投票権を持つ。

総裁は、米国の経済成長が2014年までに3%を超えることに期待していると述べ、インフレ率はFRBが目標としている2%にゆっくりと近づくとの見方を示した。

「経済のファンダメンタルズ(基礎的要因)は大きく改善した。循環的な回復過程が進展している」と指摘。

ただ、「米経済は健全で正常な状態に戻るにはまだ道のりは長い」とも述べ、依然500万人程度の雇用不足があると指摘した。エバンズ総裁はFRB内でも「ハト派」とみられている。

総裁は、FRBはインフレ率がFRBの2%目標に近づくことを確実にするため、物価の傾向を注意深く監視する必要があると述べた。また、2%は目標であり、上限ではないと強調した。

「2%の目標に戻るまでには長い時間を要する可能性がある。私は金融政策について自身の決定をする際に、注意深くわれわれの進展を見守るつもりだ」と表明した。

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