たった「3つの質問」で従業員の変化を把握 声なき声を受け止めるHRテクノロジー

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もう、人事が経営にかかわる時代になっている

「Geppoは人事部門のリソースに限りがある企業においても十分に活用いただけるよう、運用や管理の負担を軽減する仕組みにも自信を持っています」と渡邊氏は胸を張る。

たとえばその1つが、従業員の入力率や入力内容を直感的に把握できるダッシュボードだ。毎月の入力の進捗のほか、あらかじめ設定したアラートリスト、アラート件数推移などが閲覧できる。月次サマリーなどもグラフで表示可能だ。

リアルタイムにアップデートされる入力内容。またデータのサマリー化も簡潔だ
 

渡邊氏はさらに、「『働き方改革』が注目される一方で、その推進のための人事部門の業務が、長時間労働の是正、すなわち『早く帰らせる』ことが中心になっている企業も少なくありません。現場の従業員の方からは煙たがられ、人事部門の方のストレスにもなっています。Geppoを活用することで、経営に貢献する人事部門に変わることができます」と力を込める。

加えて、「現在、Geppoは正社員の方が対象ですが、より幅広い雇用形態への対応や各種データとの連携など、単なる科学ではなく人事にとって実効性の高い開発を進めていく予定です」というから楽しみだ。

渡邊氏によれば、中堅・中小企業だけでなく、大手企業の一部門や、変革期にある企業などでGeppoの導入を検討する企業からの引き合いが多いという。人材を経営戦略に組み込む時代だ。下図のように、すでに早急に取り組む重要な課題として認識している企業が半数以上という数字もある。

人材戦略が問われる時代だ(出典:経済産業省・平成28年度産業経済研究委託事業 働き方改革に関する企業の実態調査より)
 

「幅広い企業に利用いただくことで、ノウハウを蓄積し、日本企業の人材面の課題解決に貢献したい」と渡邊氏は意欲を見せる。

 
FUSIONとは?
Geppoは、リクルートホールディングスとサイバーエージェント、両社共同の新規事業創出プロジェクト「FUSION」発の事業として誕生した。
「FUSION」は、両社共同での新規事業創出を目的として2016年1月に開始したプロジェクトである。両社従業員の混合チームによる事業提案、実証実験、両社経営陣による審査を経て、「Geppo」の事業化が決定した。
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