医師が警告!「妊娠中の食べ物」、ここに注意 「肉は?魚は?調理法は?」ポイントを解説

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女性だけではなく、ぜひ男性にも知っておいてほしいテーマです(写真:msv / PIXTA)
体と心を動かす「脳」は、3歳までに約80%完成する。「心」が育まれる環境も、脳がつくられる胎児期の初期から始まり、3歳ころまでにその基礎がほぼ出来上がる――。
新生児医療に25年以上携わり、小児科医としても多くの子どもたちと接してきた福岡新水巻病院周産期センター長の白川嘉継氏は、「発育のルール」とも言えるような共通点を実感し、乳幼児の子育てについて悩み、苦しむ多くの親たちの力になってきた。
長年の経験をもとに、「子育ての道しるべ」として刊行した『人生の基盤は妊娠中から3歳までに決まる』は、親だけでなく教育関係者、助産師、保育関係者など、子育てにかかわるさまざまな人たちの支持を受け、9刷3万部を超える「隠れたロングセラー」になっている。
「妊娠中」はどのような食べ物に気をつけていけば、元気で健康な子どもが生まれてきてくれるのだろうか――。本記事では「妊娠中の食べ物」について解説する。

「やせすぎの女性」が突出して多い日本

『人生の基盤は妊娠中から3歳までに決まる: 人生でいちばん大切な3歳までの育て方』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

妊娠中は、誰もが「元気で健康な赤ちゃんが生まれてきてほしい」と願いながら過ごしているものです。

そのためには、母親は「赤ちゃんにとって必要な栄養」を、食事を通して取ることが大切なのですが、最近は「やせすぎの女性」が増え、先進国の中でも日本が突出して多く、「母体の栄養不足や低体重」が問題視されています。

実は、「母体の低体重増加」「低出生体重児の増加」には、ほぼ相関性があります。

一時期は、「胎児の成長が過剰にならないように」と妊婦の栄養制限が行われていましたが、「胎児期の栄養状態が成人病発症と深く関係している」という「成人病(生活習慣病)胎児期発症説」が唱えられるようになるなど、最近では「適切な体重増加は必要」という考えになってきています。

もちろん、「高栄養食を取らなければならない」ということではありませんが、脳がつくられる胎児期に「どのような食べ物」を摂取するかによって、赤ちゃんの発育にも影響が出てくるのです。

では、「妊娠中の食べ物」は何に気をつければいいのか。さまざまな注意点がありますが、その中からポイントを3つ紹介しましょう。

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