金正恩は「理にかなった行動」を続けている

米ヘリテージ財団のクリングナー氏に聞く

――現時点で考えられる外交戦略は?

米政府での議論はつねに圧力か関与かという二択になりがちだ。が、これは同じコインの表と裏のようなもので、この2つのことを行いながら、つねに違うアプローチも実行するというのが本来は望ましい。私は通常、北朝鮮に対しては、関与、外交、交渉という戦略も余地があると考えている。

ただし、現時点では交渉の余地はあまりないかもしれない。が、北朝鮮の政府関係者とは定期的に意見交換の場を持つべきだろう。今のところは、面談は中級レベルの外交職員同士にとどめておき、時期が来たら高官同士の面談に駒を進めればいい。しかし、気をつけなければいけないのは、北朝鮮が核開発の中止に合意するという前提に立たない限り、公的な交渉を始めるべきではないということだ。

「二重凍結」案は筋が悪い

北朝鮮が核開発を休止する代わりに、米韓による軍事演習を休止するという「二重凍結」を提案する声もあるが、これは北朝鮮による国際的に認められていない行為と、国際的に認められている軍事演習を同等に扱っている点で筋が悪い。そもそも、北朝鮮は国連の安保理決議において核およびミサイル実験を中止することを求められている。

仮に現実的なオプションがあるとすれば、北朝鮮が夏冬の軍事演習を休止する代わりに、米韓が軍事演習を休止するというものだろう。

――金政権が「弱体化」している兆候はあるか。

金体制が弱体化している兆候が見えようが見えまいが、米国が実行すべき戦略は、情報分析の確度を向上すると同時に、心理戦を制することだ。

北朝鮮内外で同国の情報を得ることは非常に重要である。米国は、東欧に対してそうしたように、金政権の土台を揺るがし続けなければいけない。これはたとえば、高度な技術を使う方法もそうだし、より古典的な方法で北朝鮮の情報を得るといった方法によって、金政権を弱体化させていくべきだ。

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1976年に創業し、90年代の渋カジブームを牽引したビームスが今も元気だ。創業以来赤字知らず。40年、最先端を走り続けられる秘密は何か。設楽洋社長への独占インタビューを掲載。