京都の老舗和菓子屋を救った若女将の超才覚 創業200年の伝統を現代へ通用するワザに

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フランス料理を学び、老舗和菓子屋に嫁いだ若女将、吉村由依子さん(右)と夫の良和さん
毎週月曜夜7時から放送中の「結婚したら人生劇変!〇〇の妻たち」(TBSテレビ系)。人気番組「プロ野球戦力外通告」「プロ野球選手の妻たち」を手掛けるスタッフが、夫を支える妻の姿を通して、夫婦の愛と葛藤に迫るドキュメンタリーだ。

 

京都に200年の歴史を持つ、老舗和菓子屋がある。その名も「亀屋良長」(かめやよしなが)。観光客に高い人気を誇るお店で、老舗には珍しく若い女性客も多い。今夜11日オンエアの主役妻は、そこで24歳から16年間にわたり女将として働いている吉村由依子(ゆいこ)さん(40)だ。

超貴重!老舗和菓子屋に残された伝統の品々!

お店の3階には、200年の歴史と伝統を感じられる品々がたくさん保管される資料部屋がある。まず由依子さんが見せてくれたのはある文書。「これは江戸時代に幕府から、砂糖を使って上菓子を作ることが許されたお菓子屋さんの許可証です」(由依子さん)。

上菓子とは、当時高級品だった砂糖を使い、宮中に納めたお菓子。「亀屋良長」は江戸時代に砂糖の使用を認められていた数少ないお店だった。そして、150年前の和菓子の配合帳、つまりレシピには、明治時代に誕生し、長年このお店を支えてきた代表的な銘菓・烏羽玉の作り方も。お店で炊き上げた小豆のこしあんを丸めて寒天でコーティング。仕上げに「けしの実」を添える。

「亀屋良長」で売られている和菓子は、配合帳を元に、江戸時代からほとんど変わらぬ製法で、全て総勢10名の職人たちが手作りし、今もなお伝統の味を守り続けている。他にも200年前の和菓子の木型や、戦時中にお店に出していたメニュー表、さらに和菓子を献上する際に用いた菓子箱もある。

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