「100年生きる前提」の人生設計に何が必要か 人生「二毛作、三毛作」する人の豊かな設計図

✎ 1〜 ✎ 25 ✎ 26 ✎ 27 ✎ 最新
拡大
縮小
人生100年時代、学びに卒業はありません(写真:Dragon Images / PIXTA)
人生100年時代といわれる今、1つの会社、1つの仕事・職業だけで人生を乗り切ることはより難しくなってきています。転職、副業、起業などさまざまな機会はある、だけど一歩踏み出すのが難しいと思う人へ、『一流の学び方』の著者が、キャリアデザインの考え方についてご紹介します。

仕事で「二毛作」「三毛作」が当たり前になる

この連載の記事一覧はこちら

2016年に刊行された『ライフ・シフト~100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著)は、ベストセラーになり、反響を巻き起こしました。

この本では長寿化に伴い「60歳で定年を迎えてリタイア」という人生プランが通用しなくなることを指摘。それに伴い生涯にわたって学び続けることの重要性を説いています。

ビジネスパーソンの「働く期間」が長期化する一方で、「働く」環境が変化する時間はより短くなってきています。たとえば、かつては、新卒で入社した企業で定年まで約40年間勤め上げるという働き方が一般的でしたが、日本を代表する企業の昨今の凋落を見ると、いまや、40年後に必ず残っている企業を見つけることなど不可能でしょう。

また、もし自分がいる会社が幸運にも長期にわたり存続していたとしても、デジタル技術やAIの進歩により、いま人間が行っている仕事のかたちは、そのときには大きく変わっているか、仕事そのものがなくなっていることでしょう。人間の働く期間は長期化し、働く環境の変化が短期化する今、キャリアをずっと同じ企業・仕事の延長線上で考えていくことは安定志向というよりもむしろリスクが高いと言えます。

イメージでいうと、これまでは1つの会社で上を目指していく、例えれば山を登っていくようなイメージのキャリアデザインだったと思います。これからは山登りというよりも、畑のようなイメージで考えてみるとイメージがつかみやすいと思います。

1つの畑で二毛作、三毛作できるようにしたり、畑を複数持ってみたりと、自分が働くフィールドを自分で見つけ、その中で収穫を上げていくのです。

次ページ「次」を考えるときに気をつけたいこと
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT