取引が急拡大する「チケットキャンプ」の功罪

チケット「高値転売」目的購入の根深い問題

後者の古物営業法は、古物の売買を業として行うには古物営業許可を取得せよと定めており、違反した場合の刑罰規定(3年以下の懲役または100万円以下の罰金)もある。古物営業法上の古物にはチケットも含まれる。チケキャンには古物営業許可を取得している業者も出品しているが、そのことを表明している業者は少ない。

捜査当局がその気になれば、大量摘発の可能性も

詐欺容疑では立証ハードルが高いし、ダフ屋行為でも場所要件を満たさないケースが多そうだ。だが、古物営業法違反であれば、捜査当局がその気になれば、大量摘発は可能だろう。もしも大量出品者の属性情報提供など、捜査協力を求められたらチケキャンはどう対処するのか。

「チケットの転売市場が巨大化したのはここ数年。まだ捜査当局も取り締まりをどの程度強めるべきなのか、手探り状態だと考えられる。東京オリンピックを控え、今後は法整備による対応を含めて、取り締まりが強化される可能性はある」(チケット転売問題に詳しい松原正和弁護士)

もう1つは新たなサービスの出現である。9月1日、LINEは大手芸能事務所アミューズなどと共同で電子チケットサービスを提供する新会社の設立を表明。高額転売を防ぐ対策を講じることを前面に押し出している。「SNSプラットフォームで独占的なシェアを誇るLINEが電子チケットに参入するだけでもかなりのインパクトだが、エンタメ業界の大手企業と組むことで、自社の利益追求だけでなくエンタメ業界の利益も守れる意義は大きい」(前出の松原弁護士)。

チケキャンが買い手の安全を確保したプラットフォームを作り上げたこと自体は評価されていい。批判を真摯に受け止めて、実効性を伴う対策を期待したい。

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