ミサイルと解散総選挙と株価との微妙な関係 米国が北朝鮮と「手打ち」をしたらどうなる?

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さて、前週、かんべえ先生(吉崎達彦さん)が夏競馬への積極参加を呼び掛けておられたが、筆者も負けてはいられない。

札幌2歳ステークスはカレンシリエージョの複勝で

今回は、「複勝」を前提に札幌2歳ステークス(9月2日、札幌競馬場11R、G3)を取りあげようと思う。

実は、筆者は現在、「複勝転がし」の馬券戦略を研究・実践中だ。啓発された参考書は魚谷智也「複コロ革命」(ガイドワークス)なのだが、「複勝転がし」は、競馬を楽しむうえで、なかなか優れた方法だと感じている。

札幌2歳ステークスの人気馬は、おそらく1番人気がロックディスタウン、2番人気がクリノクリーニングの、両オルフェーヴル産駒ではなかろうか。共に、前走は上がり3Fのタイムが1位で、勝ち方が派手で、将来に大きな期待が掛かる両馬である。

しかし、筆者の狙いは、初戦でクリノクリーニングに敗れて2着だったカレンシリエージョの複勝馬券だ。2戦目の未勝利戦では楽勝しているし、メンバーの中では、今回と同距離のレースを2走経験していることも安定感の上でプラスだ。まして、上位人気が予想されているのは、あの気性の難しかったオルフェーヴルの産駒達なのだ。人気を集めた馬が凡走すると意外に配当が付くのが複勝馬券の魅力だ。

筆者流の「複コロ」は、主に以下のルールで実験中だ。

(1) かけ離れた1番人気がいるレースの2〜5番人気のどれかの複勝を買う(1番人気が飛んだ時の「オッズの跳ね上げ」がバカにならない)
(2) 決して1番人気は買わない!
(3) 先行馬重視。
(4) スタートの金額は低めで。
(5) 「転がし」は3〜5回程度。
(6) 外人騎手と戸崎騎手の騎乗馬は過剰人気になるので原則として買わない。
(7) 出走馬の力関係に開きがある、未勝利、新馬、障害、下級条件戦を積極的に狙う。

馬券戦略的には、控除率の小さい複勝を買うとはいえ、多くの回数控除利率を払うことが弱点だが、(1)オッズ分布で狙うレースを絞り込める、(2)1点勝負の分かりやすさ、(3)リアルタイムで楽しめる、そして何よりも(4)予算を限定しやすい、といった点で、現実的にはなかなか優れた作戦の一つだ。

山崎 元 経済評論家

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やまざき はじめ / Hajime Yamazaki

1958年札幌市生まれ。東京大学経済学部卒業。経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員、株式会社マイベンチマーク代表(投資と投資教育のコンサルティング会社)と複数の肩書を持つ。三菱商事、野村投資信託、住友信託銀行、メリルリンチ証券など計12回の転職経験を生かし、お金の運用、経済一般、転職と自己啓発などの分野で活動中。著書に『超簡単 お金の運用術』(朝日新聞出版)『「投資バカ」につける薬』(講談社)『お金がふえるシンプルな考え方』(ダイヤモンド社)など著書多数。馬券戦略は馬連が基本。【2024年1月5日編集部追記】2024年1月1日、山崎元さんは逝去されました。心から哀悼の意を捧げ、ご冥福をお祈りします。

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