「日本サッカー」の現状、釜本邦茂が一刀両断 日本代表「得点力不足」の原因はどこにあるか

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――もし釜本さんが今の時代にプレーヤーとして現役だったとしたら、どのような道に進んでいましたか。昔に比べて選択肢が増えていると思います。

そりゃプロになるよ。自分が確固たる自信を持ってからだけどね。たとえば今だと国内でちょこちょこっとできたらすぐ海外に行って、試合に出してもらえないなんてよくあるじゃない。何しに行ってるんだと思うよ。海外で一本立ちしようと思うなら大変。長友(佑都)なんて何年もセリエAでやってるのは大したもんだ。

1964年東京五輪、当時のサッカー人気

――釜本さんは1964年東京オリンピックに日本代表として出場しました。想像ですが、当時の盛り上がり方はものすごかったのでは?

いや、盛り上がる以前に日本の人たちがまだサッカーを知らない時代やからね。たまたまサッカーのチケットが余っていた地方の人たちが観に来ていたくらいでした。

でもその人たちが日本代表戦をはじめ、各国の試合を観る中で「サッカーって面白いんだな」ってなって、結果的に各地で「子供たちにさせよう」という動きが始まり出したんじゃないかな。これが日本サッカーの夜明けになったと思う。そこからスポーツ少年団というものができて、小学生くらいの子供たちがサッカーを始めたんだよね。

今では全国どこに行ってもサッカーやってる時代になった。2020年の東京オリンピックを機会にサッカーをはじめとする、さらなるスポーツの発展を願っていますよ。

(文中一部敬称略)

池田 鉄平 ライター・編集者

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いけだ てっぺい / Teppei Ikeda

Jリーグ、国内、外資系のスポーツメーカー勤務を経て、ウェブメディアを中心に活動。音楽一家で育ち、アーティストとしてインディーズでアルバムリリースも経験。スポーツ、音楽、エンタメを中心に取材活動を行っている。

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