マニア厳選!極上のコーヒーに必要な器具 グラインダーを甘く見てはいけない
Q: 編集部では、コーヒーマニア向けではない、普通の人のための器具も評価しているのか。
A: 安価なコーヒーメーカーの中から、最高のものを選ぶテストを行った。100ドル以下のコーヒーメーカーの中で、最も人気があり評価も高い器具を7つ選んで、それを200ドルの「オクソー・オン(Oxo On)」9杯用と比べてみたのだ。「オクソー・オン」は、コーヒーマニアの人たちにブラインドテストをしてもらった結果、評価が高かったコーヒーメーカーだ。
最初に、単一産地のコーヒーを使って、コーヒー愛好家の人たちにどのコーヒーメーカーが最もよいかを試してもらった。続いて、普通に売っているダンキンドーナツのハウスブレンド(あらかじめ挽いてあるもの)を使って、同様にテストした。両方のテストで圧倒的に強かったのが「ハミルトンビーチ」12杯用(46201)だ。最初のテストでは、「オクソー」に次ぎ2位で、2回目のダンキンドーナツのテストでは「オクソー」を破って1位になった。
ポッド式の評価を行わない理由
Q: ワイヤーカッターもスイートホームも、ポッド(カプセル)式コーヒーメーカーの評価を行っていない。何か理由はあるのか。
A: ポッド式のコーヒーメーカーは似たり寄ったりなのだ。どの器具もあまりおいしいコーヒーが作れず、プラスチック製のポッドも簡単にはリサイクルできない。私たちが選んだ安価なコーヒーメーカーのほうがおいしいコーヒーができるし、長期的に見たらずっとコストも低い。
ただし、家庭でうまくエスプレッソをいれるには、かなり練習が必要だ。だから、(「ポッド式の)ネスプレッソ」を買っても非難したりしない。ネスプレッソで作れば、ポッド1つ当たり1ドルで、ドライブスルーの店のバリスタと同じようなものが入れられる。自分で豆を挽いて作るよりは高いが、スターバックスで3ドル払って買うよりは安い。それに、ネスプレッソは(同じくポッド式の)キューリグとは違い、無料のリサイクルプログラムを何年も続けている。
Q: スマート家電化が進んだら、コーヒー愛飲家に何かメリットはあるか。
A: 特にはない。Wi-Fiとアプリが加わっても、器具のボタンがスマートフォンの画面上に移るだけだ。ほとんどのコーヒーメーカーは、すでにタイマーで動かせるようになっている。ただ、ユーザーは就寝前にコーヒーの粉をコーヒーメーカーに入れておく必要がある。いくらスマート家電でも、それはできないので。いずれにせよ、タイマー予約ができるコーヒーメーカーで最大の問題は、前の晩にセットしておいたコーヒーが、抽出する時間までに新鮮ではなくなるということだ。アプリでそれを直すことはできない。
Q: 編集部では、ハンドドリップ用の器具をテストするためにコーヒーを100杯以上飲み、冷水抽出用の器具のテストでは300杯飲んだ。みんな眠れたのか。
A: ワインのテイスティングのように、少し口に含むだけだ。ただ、やはりワインのテイスティングのように、結局はかなりの量を飲んでしまう。あんなにおいしいと、飲まないわけにはいかない。
(執筆:Damon Darlin記者、翻訳:東方雅美)
© 2017 New York Times News Service