日経平均3日続落、週末の海外情勢も不透明感 為替も軟調、終値は節目の1万9500円割り込む

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 8月18日、東京株式市場で日経平均は大幅に3日続落した。終値は節目の1万9500円を割り込み、5月2日以来約3カ月半ぶりの安値で引けた。米政治不安やスペインでのテロとみられる車両突入事件などを受け、外部環境への懸念が高まった。写真は都内で2015年6月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 18日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅に3日続落した。終値は節目の1万9500円を割り込み、5月2日以来約3カ月半ぶりの安値で引けた。米政治不安やスペインでのテロとみられる車両突入事件などを受け、外部環境への懸念が高まった。為替が1ドル109円台前半まで円高に進み、主力輸出株は総じて軟調だった。後場は日銀ETF(上場投信)買いの期待もあったが、指数を押し戻す力はなかった。今週末の海外情勢も不透明との見方から、リスク回避の売りやポジション調整売りが出て終日軟調な展開だった。

TOPIXも3日続落。セクター別では、鉄鋼が下落率トップ。保険、不動産が続いた。海運、食料品はしっかりだった。17日の米国市場ではゲーリー・コーン国家経済会議(NEC)委員長が辞任するとの観測が伝わったことで株価が急落する場面があった。その後、コーン氏は辞任する意向はないと報じられたものの、トランプ政権の経済政策を担う中心人物であり、「東京市場でもリスクオフの動きが前面に出た。今後のテロに対する警戒感や来週には米韓合同軍事演習が予定されていることもあり、買い手控えムードが広がった」(SMBC日興証券投資情報部部長の太田千尋氏)という。

個別銘柄では、ツバキ・ナカシマ<6464.T>が反発した。同社は17日、2017年12月期の連結当期利益予想を従来の50億円から37億円に引き下げると発表した。米国NN社の精密ベアリング部品事業を取得完了したことにより、一時費用の発生などを織り込んだ。ただ、一時費用を除く修正業績予想では増収増益を見込んでいることが好感され、安寄り後プラス圏に浮上した。半面、第一生命ホールディングス<8750.T>などの保険株が軟調。米10年債利回り<US10YT=RR>が下落傾向で利ざや改善期待が後退した。

東証1部の騰落数は、値上がり279銘柄に対し、値下がりが1672銘柄、変わらずが72銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      19470.41 -232.22

寄り付き    19471.27

安値/高値   19433.09─19543.13

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1597.36 -17.46

寄り付き     1595.85

安値/高値    1592.23─1600.6

 

東証出来高(万株) 167173

東証売買代金(億円) 21223.81

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