ジーンズメイト、RIZAP傘下で再生できるか 2人のユニクロ出身者によるジーンズが武器

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ジーンズメイトに転じた取締役商品本部長の宇山敦氏(右)と執行役員テクニカルクリエーターの高橋慎二氏。ユニクロ時代から2人の関係は深い(撮影:今井康一)

2017年2月、パーソナルトレーニングジムを運営するRIZAP(ライザップ)グループの傘下に入ったカジュアル衣料専門店・ジーンズメイト(出資比率約64%)。傘下入りから約半年、復活に向け具体策が動き出した。

ジーンズメイトは、1960年に岡山県で創業、1978年にジーンズ小売業に参入した。売上高のピークは2000年2月期の247億円。1998年、当時衣料小売りでは珍しかった24時間営業を一部店舗で始めた。

9期連続の最終赤字に沈む

24時間営業店は話題を呼んだものの、その後業績は振るわず、近年の売上高は100億円を下回っていた。売上高に占めるジーンズなどボトムスの占める比率は3割程度にすぎず、もはやジーンズ主体の専門店とはいえない状況。損益も2017年2月期まで9期連続の最終赤字に沈んでいた。

RIZAPグループの出資に伴い、創業家は全株を放出。創業者の息子である西脇昌司氏は取締役会長を退任した。

現社長の冨澤茂氏は、アルバイトからジーンズメイトに入社した現場のたたき上げだ。店長、営業部長などを歴任し、2015年に社長に就いた。

冨澤社長は過剰在庫の削減などを進めるが、売り上げは回復しない。「環境の変化についていけず、店舗の老朽化が進む一方だった」(冨澤社長)。そこに救いの手をさしのべたのがRIZAPだった。

傘下入り後も既存店売上高は低空飛行が続いていたが、7月度(6月21日~7月20日)は前年同月比99.6%と前年並みまで回復した。8月度以降は前年超えを見込み、今年の秋冬シーズンにあたる下期(9~3月)については、前年同期比2割増という高い目標を掲げている。

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