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成長戦略の実現に向け
官業の民間開放をさらに進めるべき

慶應義塾大学 総合政策学部 教授
グローバルセキュリティ研究所 所長
竹中 平蔵

― 竹中さんは、アベノミクスの第3の矢である「成長戦略」を議論する内閣の産業競争力会議のメンバーに参加されています。PPP・PFIについても、かねてから提言をされています。

竹中:私は、民主党政権時代から、PFIの一環としてコンセッション(インフラ運営権の売却)が要だと提案してきました。成長のために、官業(政府が抱えている仕事)の民間開放が欠かせないからです。

先進国では多国籍企業が広く官業を請け負っている例が多く見受けられます。たとえばデンマークの海運会社は、数十カ国の港湾ターミナルを運営していますし、フランスには数十カ国で上下水道を運営する会社があります。また欧州では、主要な空港のほとんどで、空港ビルだけでなく滑走路や管制塔まで民間による運営が行われています。

このような企業は日本には見あたりません。理由は明らかです。日本ではこれらのインフラ運営を民間に開放してこなかったからです。国内でインフラ運営の経験がないのに、海外のインフラ運営受注に勝てるはずがありません。官が抱えるビジネスオポチュニティ(機会)をもっと民間に与えるべきです。

― コンセッション方式で運営権を民間に売却した場合、どのような効果が期待できますか。

竹中:大きく三つの効果があります。一つ目は、民間にビジネスチャンスをもたらすことです。国内に雇用を創出するだけでなく、前述したデンマークやフランスの会社のように、世界で活躍する企業が生まれる可能性があります。

二つ目はサービスの質が良くなることです。たとえば公共の建物の場合、立地が良いにもかかわらず、敷地やフロアが有効活用されていない例や、テナントが関係機関に限られているといった例も少なくありません。これらを民間に開放すれば、消費者が利用したいと思える魅力的なサービスが増えるでしょう。

三つ目の効果は、運営権を売却することにより、財政を健全化できることです。案件によっては、運営権を売却することで極めて大きな資金が得られる場合もあります。

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