IT企業ならではの効率的な働き方とは? ラクスが成長と働き方改革を両立できる秘密

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鈴木さんは当初、自分だけ遅い時間に出社することで「職場に迷惑をかけるのでは」と心配していた。だが、それは杞憂であることがすぐにわかった。

「お客様からの問い合わせのメールは『メールディーラー』でサポート課のスタッフ全員が共有していますから、1時間遅れて出社しても仕事には何の問題もありません。職場の上司も同僚も事情を理解してくれているので、気持ちよく仕事ができています」

家では良き父親の顔を見せる鈴木さん。この夏は家族で沖縄旅行を計画しているという

働き方改革を標榜する数多くの会社の中でも、一人ひとりの社員の活躍に障害となる事象を取り除くように制度までつくってしまうところにラクスの特色がある。そして、自社サービスの活用がこれを実現する後押しをしている。

「この10年で会社はずいぶん変わりました。今は本当に働きやすいですね。家族の時間がしっかり持てるので仕事も頑張ることができます」。そう語る鈴木さんの言葉には実感がこもっていた。

なぜ成長を続けながら働き方改革ができるのか

ラクス総務人事課の平山有輝子課長によると、石川さんや鈴木さんのような働き方はラクスでは決して珍しいことではなく、多くの人がオンとオフのメリハリをきちんとつけながら働いているという。

注目すべきは、ラクスでは17期連続増収と成長を続けながら、社員のワークライフバランスを実現するためのさまざまな取り組みを実施していることだ。なぜそのような両立が可能なのか。平山さんはこの問いに対しこう答える。

「取り組むべき課題はまだたくさんあります」と語る平山さん

「業容を拡大し、企業が成長していく際に、いちばん重要なことはどのように生産性を上げていくかということです。ラクスは『楽楽精算』などITを活用した業務効率化を進めるソリューションを提供しており、それを自社でも活用しています。

そして、業務効率化により生み出された時間を使って、社員一人ひとりの『仕事の質』を高める取り組みを行うとともに、社員がリフレッシュしてさらなる成長を目指すよう促すことも必要と考えています。目標管理等の機会を利用して仕事の質を高めるとともに、この3年間、有給休暇の取得、残業時間の減少を奨励し施策を行ってきました。その結果、成長を維持しながらも、有給休暇の消化率は3年前の約60%が今は80%超になり、残業時間も平均で月20時間にまで減らすことができました」

平山さんによると、会社が成長するにつれて人員も増やしているが、単に人数を増やせばいいというものではなく、つねに、いかにして「仕事の質」を高めて会社も社員も成長できるかを考えているという。働きやすさを追求したさまざまな制度についても、現状に満足してはいないそうだ。

「当社は企業の業務効率化を促進するツールを提供していますので、まず自分たちが効率化を実現し成長を続けなくては説得力がありません。働くときは効率よく働き、休むときにはきちんと休む。それが結果的に企業と社員の成長につながると考えています。 現状に満足することなく、今後も取り組みを続けていきます」

IT企業の新しい成長モデルが、ここにあるのかもしれない。

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