「50歳以上で恋愛なんて」は偏見に満ちている 知られざる「50代以降の結婚」の実情

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――さきほど「入籍にこだわらないカップルもいる」とお聞きしました。相続の問題もあるので、子どもに反対されるケースも多そうですね。

弊社はカップルになるまでのお手伝いをしています。成婚料はいただいておらず、「この人に決めた」となったら退会となります。相続などの問題については関知していません。お2人で話し合ってください、とお願いするだけです。

お子さんに関しては、男親か女親か、息子か娘かで反応が分かれる傾向があります。たとえば、母親と娘のケースでは娘の賛成を得られやすい。入会の際にもお2人でいらして、「お母さん、頑張りなよ」とお嬢さんから背中を押してもらっていることもあります。息子の場合は抵抗感を示されることが多いみたいです。お母さんをほかの男性に取られてしまう気がするのでしょうか。

男性の場合は婚活をしていることをあまりお子さんには話さないようです。私はそれでも良いと思っています。いい方に出会ったとしてもすぐに結婚するわけではないので、すべてを家族にさらけ出す必要はありません。まだ何も始まっていないのに再婚宣言をしたら、進むものが進まなくなってしまいます。いい方ができてから、家族にも少しずつ話していけばいいのです。

若々しさ、爽やかさが大切

――中高年でモテるコツを教えてください。

若い世代と共通しているのは清潔感があることです。これはほぼ絶対条件ですね。若々しさ、爽やかさと言い換えてもいいと思います。ユニクロでもいいので若々しい服装を選び、髪の毛はちゃんと整えること。老け込んでいたり、ダサかったりするとモテません。背筋を伸ばし、明るくハキハキと話しましょう。

女性は清潔感に関しては心配ありませんが、「おばあちゃん」になってしまうと厳しい。若作りをする必要はありませんが、「キレイに女らしくいよう」という前向きな心掛けと笑顔がポイントになります。

男性の場合は、レディファーストができることも大切です。とにかく女性をたてること。女性会員のほとんどが外で働いていますが、収入面では男性に劣ることが多く、弱い立場に置かれています。女性に「なぜパートナーが欲しいのか」と聞くと、支えが欲しい、何かあったときに相談したい、学びがある人がいい、などの答えが返ってきます。卑近な例でいえば、高いところにある電球を替えてもらいたい。いわゆる男手を求めているのですね。そんな女性を守り支えるという気持ちが大事です。

――支えというのは、経済的な面が大きいのでしょうか。

キレイごとを言っても仕方ないので申し上げますが、おカネがある男性のほうが有利なのは間違いありません。男性も女性もあと何年生きるのかは誰にもわからないので、豊かに暮らすためにはおカネは多いに越したことはないでしょう。そのため、男性は一定の収入がある方を入会資格とし、アルバイトや無職の方はお断りさせていただいています。女性からのニーズがないからです。

ただし、年金収入は200万円だけでも資産を持っている方もいますし、年収1000万円でも家のローンが残っていたり多額の養育費を払っていることもあります。収入が低いと結婚は無理、というほど単純ではありません。

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