「ジャンボ機」が生産終了に追い込まれたワケ

旅客型ジャンボは間もなく生産終了へ

ルフトハンザの747-8型機は今も毎日、羽田へと飛んで来る(Courtesy of Lufthansa)

1970年のデビュー以来、「ジャンボ」の愛称で親しまれてきたボーイング747旅客型の生産がひっそりと終わろうとしている。500人以上を一気に運べ、航空旅行の大衆化に大きく貢献した747だが、燃費が良く騒音がより小さい新鋭機に押され、航空市場の表舞台から立ち去る時が目前に迫っているようだ。

50年近くにわたって世界の空を飛び回っている747は、これまでに1500機余りが出荷されている。

「ジャンボ機旅客型の最終号機」

ボーイング社が定期的に発表している「機体の受注・納入リスト」によると、今年6月時点で747シリーズ最新モデルの旅客型「747-8I(Iはインターコンチネンタルの略)」の受注残は5機となっていた。その後、7月上旬になって5機のうちの3機が受注残リストから姿を消した。発注元であるロシアの航空会社・トランスアエロが倒産したためだ。

ヒースロー空港に着陸するブリティッシュ・エアウェイズの747-400型機。超音速機コンコルド(手前)は定員が少ないのが難点だった(筆者撮影)

ボーイング社のリストによると、残る受注残は2機ある。そのうち1機の納入先は「匿名の購入者」と記されており開示されていない。この匿名の購入者について、航空アナリストのDhierin Bechai氏は「業界ではカタール政府の専用機として使われるとの見方が有力」と指摘しており一般の旅客機ではないようだ。もう1機のほうは大韓航空にまもなく引き渡されるが、この機体が「ジャンボ機旅客型の最終号機」となる可能性が極めて高い。

なぜ「最後の機体」との観測が持ち上がっているのか。その根拠を述べてみよう。

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