日銀の「リフレ派」新委員ら、現行政策を支持

緩和慎重派の退任で今後は全員一致の決定か

 7月25日、日銀の最高意思決定機関である政策委員会のメンバーが入れ替わった。写真は就任会見に臨む片岡剛士氏(右)と鈴木人司氏。都内の日銀本店で撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 25日 ロイター] - 日銀の最高意思決定機関である政策委員会のメンバーが入れ替わった。大規模緩和に反対してきた木内登英氏、佐藤健裕氏に代わり、リフレ派の論客である片岡剛士氏とメガバンク出身の鈴木人司氏が就任。25日の就任会見で、両氏は現行のイールドカーブ・コントロール(YCC)政策への支持を表明した。

好調な世界経済を背景に物価が上がり出した場合の対応や、反対に大きなショック発生で緩和強化が必要になったケースでどのような議論が展開されるのか、市場も新メンバーの今後の議論の展開を議事要旨や政策委員会メンバーの講演や会見などで探っていくとみられる。

「野党的な委員」が日銀を去る

2人の前任者は、日銀が資産買い入れを年間50兆円から80兆円に拡大した2014年10月の追加緩和決定以来、日銀の政策に反対票を投じてきた。「野党的な委員」の退任により、市場では今後の政策運営について、全員一致の決定が続くのではないかとの見方が多い。

実際、就任会見では短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導するYCC政策について、鈴木氏は「イールドカーブ下押しによる緩和的環境の実現に間違いなく成功している」と指摘。片岡氏も「量のみ、金利のみにこだわるということではないと思う」と柔軟な見解を示した。

当面は日銀の政策変更がないとみられているものの、中長期的な観点からみると、新メンバーの動向によって、日銀の政策スタンスに影響が出る可能性もある。

例えば、今後の経済・物価動向に関し、1)景気は現状程度で物価が上がらないケース、2)景気が強くなり、物価が上がり出すケース、3)世界経済にショックが発生し、デフレ危機が再燃するケース──を想定すると、以下のようなことが考えられる。

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