仕事のできない人は「5W1H」がわかっていない ビジネスのあらゆる場面で使える万能ツール

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(1)提案書の見栄えのために、複数の無意味なフレームワークを盛り込んでいる「見せかけ型」=中身がない!
(2)ただ機械的にフレームワークに情報を入れ込んで、列記・整理しただけになっている「実況中継型」=メッセージがない!
(3)なんでもかんでもフレームワークを使うことで、かえって思考が断片化・混乱している「やみくも型」=まとまりがない!

 

一言で言うと、大量のフレームワークや思考法、発想法などのツールに振り回されて、本来いちばん大切な思考のプロセスが疎かになっている、ということです。

「フレームワーク疲れ」に陥っている人も

かといって、分析の手掛かりにもなり、いまやビジネスの共通言語にもなっているフレームワークをいっさい使わない、というわけにもいきません。うまく使いこなせないのに、使わなければならない。このため「フレームワーク疲れ」と言っても過言ではない状況に陥っている方も、最近しばしば見受けられるのです。

そこで、私があえて皆さんにご提案したいのが、シンプルにたった1つのツール「5W1H」を使う思考法です。「いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どうやって(How)」の6点をしっかりと押さえること。文章を書くうえでも大事なポイントですが、ビジネスの現場に当てはめてみても「課題提起」「アイデア発想」「戦略プラン策定」「説得ロジック構築」「問題解決」など、あらゆる場面で使える万能の思考ツールでもあるのです。

「いまさら5W1H !?」

「5W1Hって小学校の国語の授業とか中1の英語の授業なんかで習ったあれ?」

「仕事で5W1Hが使えるのって、せいぜい“行動プラン”を作るときくらいでしょ?」

といった声が聞こえてきそうですが、この誰もが知っている万国共通のツールだからこそ、今すぐ誰でも使える魔法のツールとなるのです。

実際、私が伴走コンサルティングとして同席した、ある会社の新規事業提案の場でも、最終的にOKが出たのは、5W1Hでシンプルに戦略プランを練り上げたチームの提案でした。その場では、数チームが4カ月かけて調査・分析してきた成果である新事業戦略プランを発表しました。

ほとんどのチームは、この期間に習得した5F、3C、バリューチェーン、4Pなど、多くのフレームワークをそのまま使って発表するのですが、経営陣からの本質的で鋭い突っ込みにたじたじです。

次ページどんな突っ込みがなされるのか?
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