「生きるため抵抗諦めた」強姦被害者の叫び

被害者参加制度を使って意見陳述

被害者が語った内容とは・・・(写真:福井新聞)

福井県内の20代女性宅に侵入、乱暴しけがを負わせたなどとして、住居侵入と強姦致傷、強制わいせつ、県迷惑防止条例違反(盗撮)の罪に問われた住所不定、無職釘本龍二被告(43)の裁判員裁判の公判が5日、福井地裁(渡邉史朗裁判長)であり、検察側が「極めて執拗で悪質」と懲役12年を求刑して結審した。

私の人生を返して

公判では、強姦致傷の被害に遭った20代女性が、被害者参加制度を使って意見陳述した。襲われて死の恐怖を感じ「生きるために抵抗を諦めた」。涙で声を詰まらせ、感情を高ぶらせながら「私の人生を返して」と悲痛な叫びを繰り返した。

女性は「初めて死を実感させられた」と切り出した。何とか抵抗しようとしたが力だけではあらがえず、シャワーヘッドを口に押し込まれ、水を口や鼻に入れられて息ができず、苦しく、意識が遠のいた。

「生きるのを諦めかけたが、死ぬのが怖くなり、生きるために抵抗を諦めた。涙が止まらなかった」

乱暴は「早く終わってほしかったが、終わってから殺されると思い、死にたくないから終わってほしくないとも思った。絶望的だった。怖かった」と振り返った。

人と話すことが大好きだったのに、事件後は人が近づくだけで怖くなり、友人とも距離を置くようになった。眠れない夜が続き、気持ちのコントロールができなくなり、何かをする気力も出ず、仕事も辞めた。人生が一変し「あのとき死んでいればよかったと思うことすらある」と打ち明けた。

玄関ドアは無施錠だった。「あのとき鍵を閉めていれば……。一生考え続けると思う」。被告に対しては「自分のことしか考えていない。ずっと刑務所にいてほしい。私の人生を返してください。奪ったものをすべて返してください」と訴えた。

意見陳述は、証言台の女性の姿が被告や傍聴者からは見えないよう、パーテーションで仕切られ行われた。

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