大磯プリンス「通年リゾートへ脱皮」の舞台裏 想像以上の「ラグジュアリー空間」に変わった

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7月15日に新規オープンした大磯プリンスホテルの温泉・スパ施設内にある「インフィニティプール」は、水平線に溶け込むようにデザインされている(筆者撮影)

7月15日、神奈川県大磯町の大磯プリンスホテルに“日常から解放されたゆらぎの旅”をコンセプトとする新たな温泉・スパ施設が誕生し、水平線に溶け込むようにデザインされたインフィニティプールをはじめ、その想像以上の「ラグジュアリー空間」が話題になっている。

大磯プリンスホテルでは、2017年、温泉・スパ施設開業を含む、3つの大きなバリューアップのための工事を行っているが、この工事の狙いや、今後の戦略について、プリンスホテル大磯・鎌倉地区総支配人の伊丹信一郎氏に話を伺った。

ホテルへの滞在価値を増やす

まずは、今年行われた3つのバリューアップについて、簡単に説明しておこう。

大磯プリンスホテルが今年行った1つ目のバリューアップは、4月5日にオープンした「客室棟」のリニューアルだ。

客室の内装は自然から抽出したカラーと素材を基調とし、窓の外に広がる湘南の海との一体感ある空間を創出したほか、10階を「プレミアムフロア」とし、備品などをグレードアップして、付加価値を出した。

また、スイートルームに関しては、湘南スイート(57.2平方メートル)、ロングビーチスイート(60.4平方メートル)、大磯スイート(60.4平方メートル)という3種類の新たなスイートルームを設け、2人利用のほか、ファミリーでの利用も多いため、4人での利用も可能な部屋を増やした。

2つ目のバリューアップとして、大磯ロングビーチに、宿泊者専用エリアである「ホテルゲストエリア」を新設した。

大磯ロングビーチには、全部で9つのプールがあるが、このうちの「こどもプール」と「シンクロ&競泳プール」の2つをホテルゲスト専用プールとし、プールサイドには、プレミア感のあるテントやパラソルを設置し、上質な休憩スペースにした。

このホテルゲストエリアの新設は、客室棟のリニューアルにより宿泊料金もアップしたことから、「宿泊者限定の付加価値を設けることにより、お客様にホテルへの滞在価値を感じていただくための施策」(伊丹氏)だという。

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