SAP HR Connect 2017 未来を切り開く人事

拡大
縮小
今、人事リーダーには未来を予測した人事戦略の実行が求められている。そうした役割を支える最新テクノロジーについて考察する「SAP HR Connect 2017」が東京・千代田区で6月9日に開かれた。14回目の今回は、過去最大となる約400人が参加、関心の高さをうかがわせた。
主催:SAPジャパン
協賛・協力
Gold:アビームコンサルティング
Silver:アクセンチュア オープンテキスト デロイト トーマツ コンサルティング
Affi liate:オデッセイ DTS 富士通 PwCコンサルティング Presence of IT Japan
協力:東洋経済新報社

オープニング

福田 譲氏/SAPジャパン 代表取締役社長

SAPジャパンの福田譲氏は、同社のHRテックへの取り組みを紹介。社内SNSなどの活動データを使い、機械学習エンジンで、離職の可能性が高い社員を発見し、対策を打つことで、離職率が低下傾向にあることを示した。また、導入例が増えているノーレイティングについて説明。年に1〜2回の評価の代わりに、より頻繁な上長との対話を導入。話の内容をデータにすることで「未来予見の精度を上げ、戦略的人事を実現していきたい」と話した。

特別講演1
持続可能性新時代における共有価値の創造と人材育成
―「世界のティーカンパニー」を目指す伊藤園も例にして―

笹谷秀光氏/伊藤園 常務執行役員 CSR推進部長

伊藤園の笹谷秀光氏は、インバウンド、クールジャパン、2020年の後のレガシーといった社会的課題が複雑に絡み合った今を「持続可能性新時代」と表現。その中で企業が社会対応力としてのCSRで取り組むべきことを整理する枠組みとして、ISO26000の社会的責任に関する手引きや、持続可能な開発目標(SDGs)を紹介した。伊藤園では、耕作放棄地も活用の茶産地育成事業は、SDGsの中の持続可能な農業、持続可能な経済成長・雇用への貢献として発信。さらに、製造・物流、企画、販売など同社のバリューチェーンの各業務における取り組みをSDGsの世界的課題と結び付けながら、農家、販売先、消費者などすべての関係者からの信頼を得る「お客様第一主義」を社内に徹底する。「伊藤園大学・大学院」での社内教育、厚生労働省認定を得た「伊藤園ティーテイスター社内検定」を通じてお茶のプロを育て、お茶の文化を伝えるといった取り組みでグローバルに目を向ける人材育成や女性活躍を推進する。「皆で連携する協働、新たな共有価値の創造、学びと発信力の3点からなる協創力が重要。人と人とがつながるコミュニ『ティー』を目指す」と語った。

次ページ予測不能な時代の人事システムの動向
お問い合わせ
SAPジャパン株式会社