100km「ウルトラマラソン」が爆発人気の理由

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フルのベストシーズンは11~4月だが、ウルトラの場合は4~6月と9~10月。これも気温が影響している。フルは好タイムが出るように気温が低い時期が好まれるものの、ウルトラは走る時間も長く朝夕は冷え込むだけでなく、レース終盤ではウォークや休憩の時間が増えるため、フルより気温が高い時期に開催されている。

たとえば、4月後半のチャレンジ富士五湖ウルトラマラソン(100kmの部)。今年はコンディションに恵まれ、完走率は例年より少し高い71.53%だった。しかし、平均気温が3.6度しか上がらなかった2013年の完走率は49.82%と、天候によってレースの“難易度”が大きく変わってくる。参考までにいうと、東京マラソンの完走率は97%ほどだ。

「完走者」がたたえられる文化

ウルトラに参加するランナーたちの大半は「自己ベスト」で走ることよりも「完走」することが大きな目標となる。サロマ湖は制限時間が13時間ということもあり、完走率は50~80%と厳しい。10回完走すると「サロマンブルー」という称号が与えられ、翌年大会以降からブルーゼッケンが授与される。さらに20回完走すると「グランドブルー」となり、ゴールドゼッケンで走ることができる。ウルトラにはタイム以上に「完走者」がたたえられる文化があるのだ。

ゴールシーンもフルとは少し違う。感動のあまり、涙を流しながら、フィニッシュを迎えるランナーがフルよりも圧倒的に多い。100kmの場合、フルを2回走ってもまだ15km以上もある。その距離を自分が走っていることを想像するだけでも、涙腺が緩んでくる人もいるだろう。24時間テレビのマラソンのように「サライ」が頭のなかを駆け巡るかもしれない。

ウルトラは地域の経済効果という面でも魅力的だ。フルは日帰りで参加するランナーも少なくないが、ウルトラはスタートが早朝で、ゴールが夕方。そのため、開催地の近くで2泊するランナーが多く、レース後には飲食店も大いににぎわうことになる。

ちなみに100kmという距離は東京を軸に考えると、群馬県の高崎、千葉県の銚子あたり。大阪からだと和歌山県の熊野、三重県の鈴鹿あたりになる。普通電車で行くとなると、2時間ほどの行程だ。それを自分の脚だけで駆けていく。ランニング好きなら、日の出前から日の入りまで、丸一日走っていられるのも“幸せ”なことだろう。しかも、ゴールの“達成感”は間違いなくフル以上のものがある。フルに飽きた方や、新たなことに挑戦してみたい方は、ぜひともウルトラマラソンにチャレンジしていただきたい。限界を超えた先で、新たな自分に出会えるはずだから。

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