CIAの情報分析は誰でも応用できる手法だ

あふれる情報におぼれないための5ステップ

膨大かつ厄介な情報を扱うCIA情報分析官のスキルとは?(写真:Graphs / PIXTA)
「ロシアゲート」疑惑をめぐって、ドナルド・トランプ大統領と確執を深めているといわれるアメリカの情報機関CIA(米国中央情報局)。世界最強といわれ、時の大統領とも対峙するこのスパイ組織の力の源泉は、実は日々の地道な情報収集・分析任務だ。
そうした活動を担う情報分析官(アナリスト)は、いかにして膨大かつ複雑な情報を処理し、国家の安全を支えているのか? 『CIA極秘分析マニュアル「HEAD」――武器としてのインテリジェンス』の著者であり、この世界で20年以上のキャリアを持つ元CIAアナリストのフィリップ・マッド氏が、ビジネスや日常生活にも十分に応用可能な分析技法の極意を解説する。

「HEADゲーム」の手法

「世の中、情報(データ)があふれすぎで、かえって選ぶのが難しい」――。スマホやグーグル検索で数時間を費やしたうえに、こんな感想をもたれた方は多いのではないだろうか。では、さらに膨大かつ厄介な情報を扱う情報機関のアナリストたちは、そんな状況にどう対処しているのだろうか。

世界の情報機関のなかでも随一の規模を誇るCIAの主な任務は、世界各地から日々もたらされる複雑かつ膨大な情報を収集・分析し、政策決定者が国家の針路や人びとの安全を左右する決断を下すのを裏で支えることだ。映画やテレビ・ドラマでは、外国要人の暗殺や派手なカーチェイスなど、物騒なスパイ活動ばかりが描かれるが、実際のCIA職員の大半は、地道な情報収集・分析任務にいそしんでいる。

「秘密情報の世界で理解し始めた方法は繰り返し使えるうえ、高い学歴も秘密の金庫に隠された特別な情報もいらない。私は、その長年の経験から英語の頭文字を取って「HEADゲーム」と名付けた「超効率的かつ分析的な意思決定術(High Efficiency Analytic Decision-Making)」を編み出した。

次ページHEADゲームの5ステップ
関連記事
トピックボードAD
人気連載
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!
トレンドウォッチAD
集中連載 電力の大問題<br>再生エネルギーの大競争

パリ協定を機に有力投資家も注目し始めた再生可能エネルギー。グーグル、アマゾンなどの巨大企業がしのぎを削る。中国も脱炭素化に本腰を入れる。出遅れた日本の対応は?