「赤羽」が急速に女子人気を集めている事情

安い飲食店が多いだけではない

「和み家」は、スタッフも若手中心できびきび、よく働く姿が印象的だ(筆者撮影)

あちこちの繁華街を比較検討し、赤羽の飲食店で半年間アルバイトをしてこの街に決めた。外から訪れる人が多く、家賃も比較的安価な赤羽であれば多店舗展開が可能だと踏み、資金500万円でスタートしたのである。

こうした若い人たちの独立や、多店舗展開が可能になる背景には、赤羽の店舗事情がある。現在、飲食店街が集まっているのは赤羽一番街を中心に、周辺に広がるOK横丁、明店街などと呼ばれる複数の路地は、どこも建物が古く、かつ狭い。そのため、賃料自体はほかの繁華街と比べると比較的低い水準にある。

見知らぬ人同士が打ち解けやすい雰囲気

「チェーン店以外であれば20~30坪を借りたいという相談が多いのですが、駅の周りのビルなどを除けば、10~15坪が中心。一番街あたりだと坪単価は2万円以上と決して安くはありませんが、狭いので総額としてはそれほど高くはならない。

ただし、一番街にはほとんど空きが出ないので、いい物件があったら紹介してほしいと言われながら、数年以上、紹介できていない例もあるほどです」と、不動産会社ケン・トータル・コンサルティング管理部の内田映子部長は話す。

若い経営者が若いスタッフとともに、若い客を迎えるのであれば、ニーズや好みを大きく外すことはないだろう。また、狭い店では物理的にも精神的にも距離が近くなる。顔が見える関係、友達感覚と言えば良いだろうか。実際、飲食店内で見知らぬ人同士がふとしたきっかけから会話する姿をよく見かけるが、それが赤羽で飲む魅力のひとつになっているのである。

赤羽の店舗物件にはもうひとつ、ほかの街にない独特の事情がある。又貸しが多く、本当の所有者が誰かがわかりにくい物件が少なくないのである。内田部長によると、賃貸の場合には実際の所有者と話すことなく、契約が進むこともあるという。中には、間に第三者が入っていたケースもあったようだ。

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