安倍自民、大敗で狂う「総裁3選」「20年改憲」 7月に党・内閣改造の前倒しも「両刃の剣」
都議選が開票された2日夜、首相は都内のレストランで麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、甘利明前経済再生担当相と会談し「経済最優先で国民の信頼回復に努める」ことを確認したという。麻生氏らは再登板後の安倍内閣の3本柱といわれた盟友だ。しかし、「こんな時に高級レストランでワインを飲みながら話すのは非常識」(自民若手)との批判も相次ぐ。まさに「何をしても批判される」(側近)という"負の連鎖"が始まっている。
首相の常套句「築城3年落城1日」となるか
都議選最終日の秋葉原での街頭演説での「安倍辞めろ」コールに「こんな人たちに絶対負けるわけにはいかない」と絶叫した首相だが、「感情的反発を反省したばかりなのだから、まずは結果を厳粛に受け止め、自らの足元のゆるみやおごりを正すことが必要」(自民長老)だろう。
都議選の歴史を振り返ると、自民党が38議席に沈んだ前々回選挙の直後の衆院選で民主党に政権を奪取された。ただ、同党が党名を変えた民進党は今回都議選で僅か5議席と低迷したため、自民党内には「都議選結果が政権交代に結び付くわけではない」(幹部)との余裕もある。ただ、ここにきての首相の常套句となった「築城3年落城1日」は"寸前暗黒"とされる政局の怖さも象徴している。首相にとって再登板から4年半後に訪れた最初で最大のピンチをどう切り抜けるのか。まさに1強首相の正念場である。
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