(第4回)企業が求める人材は「自分で考えて行動できる人」(後編)

(第4回)企業が求める人材は「自分で考えて行動できる人」(後編)

佐藤孝治

前編 からの続き)

●仕事人としての即戦力性は「自分でものを考えられる力」

 企業が求める人材は「自分で考えて行動できる人」だということが、企業の採用ホームページから見えてきたが、実際に採用人事を担当している方に話を聞いてみた。ある超人気企業の人事担当者は、新卒でも経験者でも共通して求める最も重要な資質についてこんな話をしてくれた。
 この話は求める人材の本質なので、就職氷河期の厳選採用時代も今もこの考え方は変わっていない。
 当社に限りませんが、企業が変化を求められるスピードが速くなって、企業もなんとか変わらなくてはなりません。常にチャレンジを繰り返さないと淘汰されてしまう時代です。その中で求める学生像というものも変化しています。かなり長期的に人を採用して、その中で振り分けてという従来の雇用のスタイルから、どの企業も即戦力ということが求められてきているのではないでしょうか。
 ただ、即戦力という言葉に気をつけてほしいのですが、よく言われるような「新卒はポテンシャル、経験者は即戦力」というような意味での即戦力ではないのです。会計ができるとか、C言語が書けるとか、そういうスキルベースの話ではない。「仕事人としての即戦力性」とでも言うのでしょうか、新卒だろうが、第二新卒であろうが、経験者であろうが共通して求められる即戦力性なのです。
 それはどんなものかというと、具体的なスキルではなくて、「自分でものを考えられる力、自律性」ですね。重要な決断に際しても、自分でリスクを取って道を選べる人というのがポイントです。大学での学生達の行動の中にも、そういうものが見えている人を採りたい。
 会社に入ると、自分で決断しなければならないタイミングがたくさんあります。自分の判断ひとつで大変なことになるという場面がたくさんあります。「ここは会社任せでいいや」とか「部長がこう言ったから」といった話で行動されては困るのです。
 この話のなかでポイントになるのは、「仕事人としての即戦力性」という部分だ。
 これまで「即戦力」というと、どうしてもある種のスキル、専門分野の知識、業務経験といったものが想定されていた。しかし、ここで言う「仕事人としての即戦力性」という概念は全く違う。新卒でも経験者でも共通して重要な資質が「自分でものを考えられる力」だというのである。

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