AIで変わる、企業戦略 「働き方」「顧客分析」抜本的変革の実践

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ビジネスシーンにおいて、すでに実践フェーズに入ったといえるAI(人工知能)。今回のセミナー「AIで変わる、企業戦略」では、日本マイクロソフトの大谷健氏が、同社AIの機能や、それを使った多彩なサービスについて説明。続いて、同社のAIを実際に活用したサービスを開発・提供している4社がAI活用の実践事例を紹介した。
主催:東洋経済新報社 特別協賛:日本マイクロソフト株式会社

基調講演
マイクロソフトが提供する「みんなのAI」活用事例

25年以上にわたるAI研究の実績があるマイクロソフト。大谷健氏は、エージェント、アプリケーション、サービス、インフラ――という同社が有するAIの4つの要素を説明。多くの人々にAIを広く使ってもらう「AIの民主化を進める」と訴えた。

エージェントは、AIとの自然な対話を通してPC、スマートフォンなどを操作できるインターフェースで、同社が提供する「Cortana(コルタナ)」は、WindowsPC、音声認識スピーカーなどに搭載されている。チャットでの顧客とのやりとりを自動化する最近注目のチャットボットのフレームワークも用意し、迅速なカスタマーサポートへの導入を実現している。アプリケーションは、同社製品・サービスにAIを埋め込んで利用してもらうもので、たとえばパワーポイントのアドインとしてボタン一つで翻訳する機能などが説明された。

日本マイクロソフト
プラットフォーム戦略本部
本部長
大谷健

サービスは、AI機能をアプリケーション開発者に提供するもの。マイクロソフトが同社の持つデータで学習させ、提供しているAIは、画像、言語、音声、検索、知識の5分野29種に及ぶ。各企業が独自に持つデータをAIに学ばせるカスタム化も可能だ。ライドシェアサービスの「UBER(ウーバー)」は、顔の画像認証を使い、ドライバーと客の双方が相手を確認できるセキュリティシステムを企画から数カ月で立ち上げた。ほかにも、ドライブスルーで注文を音声から書き起こす自動オーダー、リピート客を見分けてレコメンドもする飲食店向けロボットなど、AIは身近に使われている。

AIを動かすには膨大なコンピューティングパワーを持つインフラが不可欠となるが、そこはマイクロソフトが世界展開するクラウドプラットフォームが支えている。同社AIは、パートナー企業が提供するIoT、メディア、ビッグデータなどの多彩なサービスに実装され「Azure Everywhere」としても提供されている。大谷氏は「自社で1から考えてAIを使っていくのは難しいと思われた時は、Azure Everywhereで、AIを気軽に使っていただければ」とアピールした。

続いて、リクルートキャリア、ALBERT、アロバ、スプリームシステムの4社が登壇。人材管理、マーケティング、セキュリティなどの領域で、AIを活用した具体的なソリューションが紹介され、セミナー参加者の関心を誘っていた。詳細については、無料でPDFダウンロードできる「セミナーレポート」と「各社のプレゼンテーション資料」で確認できる。

今後もビジネスに新たなインパクトをもたらしていくであろうAI活用事例。業種・業態を問わずあらゆる企業にとって、見逃せない内容になっている。

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日本マイクロソフト
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