三越伊勢丹、結局封印された「社長辞任」理由

株主総会に大西前社長が出席したが・・・

伊勢丹松戸店。ここ数年、売り上げの低迷により赤字が続いている(5月、記者撮影)

株主の疑問に本当に答えたといえるのか。

百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングスは6月21日、都内で定時株主総会を開いた。同社は3月に経営内部のゴタゴタが表面化し、「業界のカリスマ」と言われた大西洋社長が任期途中で突然辞任(取締役は今総会をもって退任)。4月に杉江俊彦氏が社長に就任したばかりだった。

”例年通り”の株主総会

総会には2935名の株主が出席、午前10時に始まり、12時3分に終了した。「三越時代から12時に終わらせるのが伝統」(関係者)の同社にとっては、例年通りの総会運営だった。取締役の選任など、3つの議案は賛成多数ですべて可決された。

総会の一つの焦点は、社長を辞任した大西氏が総会に出席して発言をするかどうか。また大西氏とともに6月に退任する石塚邦雄会長が議長を務めるかどうか、だった。結局、大西氏は総会に出席、そして議長は石塚氏が務めた。

今回の総会は、4月に就任した杉江社長を株主に対してお披露目する意味合いもあった。事業報告と合わせて、杉江氏が今後の経営方針を語る時間も設けられたという。

しかし、順調な議事進行とは裏腹に、会社側の説明に新味はなかったようだ。

質疑応答では株主から大西氏の社長辞任について質問があった。報道では”クーデター”という表現も使われた、大西氏の辞任。それに対し会社側は、社長辞任はあくまで本人からの申し出であること、また6月の総会を待たず社長を退いたのは、新しい中期計画を策定するタイミングで、4月から新体制をスタートさせたほうがいいという判断からだった、と説明した。

株主に促されて、指名報酬委員会の委員長である永易克典取締役(三菱UFJフィナンシャルグループ元社長)も答弁に立ったが、「指名委員会は年に10回近く開いており、サクセッションプラン(後継者育成計画)として常に複数人の社長候補を想定している」と付け加えたのみだった。同社の総会で、永易氏のような社外取締役が発言するのは異例のことだという。

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1976年に創業し、90年代の渋カジブームを牽引したビームスが今も元気だ。創業以来赤字知らず。40年、最先端を走り続けられる秘密は何か。設楽洋社長への独占インタビューを掲載。