ガラスのガリバー、新興国に復活懸ける

旭硝子、中国やブラジルなどに相次ぎ工場増設

旭硝子がロシアのモスクワ郊外に4年前建設した、世界最大級のガラス生産(フロート法)設備

先進国向け事業での収益力低下を、新興国向けの拡大で補えるか――。国内の主要製造業の多くがすでに取り組んでいる課題に、ガラス業界も直面している。

ガラス総合メーカーとしては世界有数のガリバー企業、旭硝子もその1社だ。同社は高付加価値のガラス製品や化学品の大手メーカーとしても知られるが、ブラジルや中国、インドネシアなど新興国での大型設備投資に相次ぎ乗り出す。いずれも、現地の需要拡大が見込まれ、早期の投資回収が可能な製品分野だ。

その背景には、電子用ガラス事業の利益低迷や、欧州など先進国向け事業の低迷といった、「想像以上に厳しい事業環境」(旭硝子)を新興国の伸長で挽回したい、という事情がある。

ブラジルでは非日系向け含めた自動車用に軸足

旭硝子がブラジルに建設中の、南米で初の生産拠点

2014年のワールドカップや、16年のリオデジャネイロ五輪の開催で、インフラ整備や生活向上への期待が高まるブラジル。旭硝子は、来年2014年の立ち上げを目指して、建築用と自動車用の板ガラスを現地で生産する工場を建設中だ。旭硝子にとっては、南アメリカで初の生産拠点となる。

巨大なブラジル市場は、トヨタなど日系自動車メーカーの進出が盛ん。旭硝子では、得意先の日系メーカーが推進するグローバル調達の方針に合わせて、現地進出を決断した。さらに同社は、欧州の得意先であるダイムラーベンツなど、非日系メーカーにも自動車用ガラスを供給することで、ブラジル進出の成功を確かなものにしようと、目下、現地での営業活動に力を入れている。

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