ふるさと納税、「返礼品抑制」に戸惑う自治体

総務省の通知に「困った」の声

ふるさと納税のイメージ

ふるさと納税の返礼品を巡り、寄付額の3割以下を目安とするよう求める総務省の通知に対し、福井県内自治体には戸惑いが広がっている。新年度が始まる4月1日付の通知だったため、見直しをしようにも「すぐには対応できない」との声のほか、返礼品競争から離脱することで寄付が減ると懸念する意見もあった。さらに、通知で全廃対象となった家電や宝飾品を返礼品として贈っている市町からは「地元特産品なので判断を決めかねている」との悩みが聞かれた。

市町によって対応はまちまち

「業者に商品をお願いした経緯もあり、本年度は現状の商品を継続する」。昨年9月に返礼品数を大幅に増やした大野市の担当者は、総務省の通知に従うとした上で「見直し時期は今後検討する」と苦しい胸の内を明かす。このほかにも「すぐには対応できない。業者と話し合いを重ね、時期を検討したい」(おおい町)などの声が聞かれる。

2016年度ふるさと納税寄付額と返礼品調達経費

小浜市は2016年度に返礼品のメニューを充実させ、寄付金総額に対する返礼品調達経費の割合を示す平均返礼率は41%だった。寄付額に応じた返礼品のさまざまな組み合わせが好評で、寄付額は県内で最も多かった。それだけに県内外の自治体での返礼品競争の動向について「寄付先がどう変わっていくのか読めない」と注視している。また通知に強制力はないため、ある市の担当者は「上限の目安を守らない自治体に寄付が流れるのでは」と指摘する。

通知で全廃対象と明記された返礼品の取り扱いも、市町によって対応はまちまちだ。越前市は伝統工芸品セットを取りやめたものの、市内企業が製造するヘッドホンは「資産性のある電子機器には該当しないと判断した」とし、総務省から個別要請があれば再検討するという。おおい町は「若狭パール」を贈っているが、担当者は「宝飾品に該当するのかどうか」と迷う。

自治体が右往左往する状況に、判断を保留している南越前町の担当者は「寄付してもらったお礼として贈るものなので、返礼品の目安は自治体に任せてほしい」と訴える。ふるさと納税の提唱者、西川一誠知事も「国が具体的な上限を示し、あれこれ言うのは差し控えるべきだ。寄付している人は納税者の数%にとどまっており、寛容の精神で裾野を広げていくことが大事」と話している。

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