VISA、目立たぬ「金融の巨人」知られざる正体

本質は金融というよりテクノロジーにある

クレジットカードの国際ブランドで圧倒的なVISAの正体に迫る(撮影:今井 康一)

最近になって、金融(ファイナンス)と技術(テクノロジー)を掛け合わせた「フィンテック」という言葉がよく取り上げられるようになった。いま、銀行や金融の未来がどんなものになるかを考えるうえでは、「テクノロジー」を無視するわけにはいかない。現在、覇権を握っている企業であっても、テクノロジーの変化をとらえるのが遅れたりすれば、ポジションを奪われかねない。

その時代の先端技術が活用されてきた、金融の世界

しかし、金融の世界は、「おカネ」というセンシティブなものを扱うだけに、実は昔から、その時代の先端技術が活用されてきた。特に「決済」という点では、テクノロジーを活用することで、世界的な企業がいくつも生まれている。

決済といえば、日本人であれば、クレジットカードや電子マネーを思い浮かべる人も多いだろう。フィンテックが発展していくと、クレジットカードのようなプラスチックのカードを利用した決済方式などなくなってしまうと思う人もいるのではないだろうか。

では、クレジットカードは今後どうなっていくのか。

われわれクレジットカードを利用する消費者にとって、マスターカードと並んでなじみのある「VISA(ビザ)」マーク。拙著『銀行はこれからどうなるのか』でも解説しているが、決済手段のブランドとしてはすべて大文字ながら、会社名としてはVisa Inc.と1文字目のみ大文字になっている。

このVISAは、ライバルのカード会社と比べると後発に属するものの現在は断トツのシェアを誇り、上場からは10年も経っていないが時価総額ではトヨタ自動車に並ぶ。名前を聞いたことがないという人はごくわずかなのに、意外なほど謎に包まれている、この「知られざる巨人」の実像に少し触れてみたい。

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