アインシュタイン予言の重力波、3度めの観測 フィジカル・レビュー・レターズに掲載

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 6月1日、米大学などの科学者チームが、「時空のさざ波」と呼ばれる重力波の観測に今年1月4日に成功したことが明らかになった。観測成功は3回目で、米ワシントン州とルイジアナ州に設置したLIGOと呼ばれる観測装置でとらえた。写真はLIGO提供のブラックホールのイラスト(2017年 ロイター/Courtesy of Caltech/MIT/LIGO Laboratory)

[1日 ロイター] - 米大学などの科学者チームが、「時空のさざ波」と呼ばれる重力波の観測に今年1月4日に成功したことが明らかになった。観測成功は3回目で、米ワシントン州とルイジアナ州に設置したLIGOと呼ばれる観測装置でとらえた。

観測結果は、フィジカル・レビュー・レターズに掲載された。

重力波は巨大な天体が衝突・合体する際に時空がゆがむ現象で、3度目の観測により、宇宙空間における大規模な天体現象の観測技術が黎明期から運用期に移行したといえる。100年以上前にアインシュタインが予言した重力波は、2015年9月に初めて実際に観測された。

今回の重力波は、それぞれ太陽の20倍と30倍の質量を持つ2つのブラックホールが30億光年の宇宙空間で渦巻きながら合体し、より大きなブラックホールとなった際に発生したもの。衝突場所の地球からの距離は、前回の2倍に達した。

今夏には、イタリアで2番目の観測設備が稼働する予定で、科学者らは最終的に、1日に1度前後の頻度でブラックホールの合体が観測できるようになるとみている。

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