中途採用を強化する人事3000人のリアルデータに見る
今、注目の採用手法”ダイレクト・ソーシング”とは

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次に、DODA Recruitersを活用し、採用成功している求人を紹介する。

営業職(27%)、アプリケーションエンジニア・インフラエンジニア等のITエンジニア職(15%)、法務・商品企画・人事等の企画管理系職(13%)、機械・電気系の技術職(11%)、施工管理・設計等の専門職をはじめとした、建設・建築系技術職(10%)など、募集求人の傾向と同様、専門性や条件を限定し、対象を絞った求人での採用成功が大半である。

企業が採用候補者を見る基準は、人材紹介サービス経由での採用と同様であるため、ダイレクト・ソーシングを通じて、経験者や高いスキルを保有した人材の獲得に成功していると言える。

また、採用成功している企業の47%は社員規模300名以下、27%は100名以下の企業が占めており、スカウトメールを受け取った採用候補者は、ネームバリューによることなく、「なぜスカウトが届いたのか」「どんな企業からのスカウトなのか」を理解し、中小規模の企業に入社を決めているのだ。

ではなぜ、一般的に認知度が高く、人気の高い大手企業に応募が集中しないのだろうか。それには、ダイレクト・ソーシング特有の「採用候補者が求める個別性の高い求人情報の届け方」に理由があった。

DODA Recruitersは、115万人の転職者データベースを企業が直接検索し、一人ひとりのレジュメを見て、直接スカウトメールを送ることができる仕様である。この「スカウトメール」は、1通単位で個別に送信ができるため、「その採用候補者に対し、いかに個別性高くアプローチをするか」が、応募率を高める上で、極めて重要となる。

つまり、「あなたの●●の経験を、弊社の○○という仕事で活かしてほしい。ぜひ、お会いしませんか?」というスカウトメールを送ることで、転職希望者に対して「自分のスキルや経験に見合った求人、自分を必要としている求人」ということを強く印象づけることができるのだ。
実際、「複数名に一斉送信したスカウトメール」と「採用候補者一人ひとりに、内容を変えて送信したスカウトメール」では、後者の返信率が20倍も高い。

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