山手線新型「E235系」量産車は何が違うのか 年度内に15編成導入、新たな東京の顔に

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山手線の新型車両E235系。これまでは量産先行車(写真)の1編成のみだったが、ついに量産車が運転を開始した(撮影:風間仁一郎)

今後の山手線を担う新型車両E235系。これまでは2015年11月末にデビューした「量産先行車」の1編成だけが運行されていたが、5月22日の夕方、ついに量産車の運転が始まった。

2本目となるE235系は、午後4時47分に大崎駅を発車するダイヤの外回り電車として営業運転をスタート。全体の運行の影響で定刻よりやや遅れての発車となったものの、順調なデビューを切った。山手線の各駅では真新しい車体にカメラを向ける鉄道ファンらの姿が見られた。

側面のラインに新技術が

E235系は、車内広告にデジタルサイネージを大々的に導入し、制御システムにも従来と比べて情報伝送速度が約10倍という新システム「INTEROS(インテロス)」を採用した次世代車両。JR東日本によると今年度内に15編成が投入される予定で、来春には山手線車両の約3分の1がE235系に置き換わる見込みだ。

外観は量産先行車と変わらず、車両の正面は黄緑色のグラデーションと黒でまとめられ、スマートフォンなどのデジタル機器を思わせるデザイン。これまでの車両では車両側面に横方向に入っていた黄緑色の帯が、ホームドアがあっても見えやすいよう、ドア部分に縦方向に入る形となっているのも同様だ。

だが、デザインそのものは変わらないものの、側面のラインには新技術が取り入れられている。縦に入るラインは端部がグラデーションになっているが、ここにはメーカーが「世界初」という、ステンレス製の車両に貼ることのできる透明フィルムが使用されている。

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