アジア三国志 ビル・エモット 著/伏見威蕃 訳

アジア三国志 ビル・エモット 著/伏見威蕃 訳

英『エコノミスト』誌元編集長による、アジアの新パワー・ゲームをインド、中国、日本を中心に俯瞰したもの。俯瞰したといっても、記述は歴史や現況、抱えている難問や他国との軋轢、さらには強みや弱みまでもデータを駆使し、独自の解釈を加えて検証する。そして、「あらゆる分野のいさかい、歴史的な恨み、地域の発火点などが三カ国を取り囲み、押しつぶそうとする」が、「見込みの高い楽観主義」に立つか、「まことしやかな悲観主義」に立つかは読者の判断に委ねられる。

九つの進言の中で最も印象的なのは、日本の「国際社会における最大の弱み」である歴史問題に対する「賢明な措置」。抽象的な問題と特定の出来事を切り離す、ドイツの「記憶、責任、未来財団」を見習うべき、など知日派らしい現実的な提言が示される。

前2作『日はまた沈む』、『日はまた昇る』より広い視野でアジアと日本を見直すための格好の続編。

日本経済新聞出版社 1890円

関連記事
トピックボードAD
人気連載
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去1週間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチAD
秋から始める<br>プログラミング

30~50代、しかも、金融、不動産など幅広い業種の社会人がプログラミングを学び始めている。1カ月でマスターする方法、高収入が得られる言語を紹介。読めば秋から始めたくなる。