愛国者の流儀 ビル・トッテン 著

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愛国者の流儀 ビル・トッテン 著

元アメリカ人による痛烈な祖国批判の書、いや日本人社長による日本批判の書というべきか。35年前、パッケージソフトの販売会社アシストを立ち上げた著者は、日本国籍を2年前に取得。イラク戦争を機にアメリカの土は2度と踏まない決意をしたという。

戦後の日本人は家族、仲間、国を愛する心を失ってしまった、ビジネスのモラルもまた失った、それはアメリカのマインドコントロールの成功によるものであり、グローバリズムがもたらしたものでもある。こうした主張のもと、日本人にアメリカから独立し、自立し自ら思考せよ、かつての美しい日本を取り戻せ、と熱く訴えかける。

反省もなく世界を間違った方向へ引っ張り続ける祖国に対する絶望と批判、「人間を大事にする」日本へ向けての提言は、日米一体の国家観を疑うことなく保ち続けた日本人としては傾聴すべき点が多い。エコロジストとしての私生活も興味深く紹介されている。(純)

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