ドル112円半ばで推移、米政権運営の懸念台頭 3月中旬からの上昇相場が「いったん終了」も

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 5月17日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル安/円高の112.45/47円だった。弱い米経済指標やトランプ米大統領の政権運営に対する懸念などで、朝方からじり安となった。写真は都内の為替取引会社で、1月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点と比べ、ドル安/円高の112.45/47円だった。弱い米経済指標やトランプ米大統領の政権運営に対する懸念などで、朝方からじり安となった。

朝方にドル/円は113円前半で推移していたが、仲値公示にかけて112円半ばに下押しした。3月中旬からの上昇相場がいったん終了し、石油輸出国機構(OPEC)総会や主要7カ国(G7)首脳会議などのイベントを前に、調整的なドル売りが出始めているとの声が聞かれた。

いったん下げ渋ったものの、正午にかけて112.42円まで下落した。

前日の海外時間には、コミー前米連邦捜査局(FBI)長官に近い関係筋の話として、トランプ米大統領がコミー氏の在任中、フリン前大統領補佐官とロシアの関係を巡る捜査を打ち切るよう求めていたことが伝わっていた。

ユーロ/ドルのユーロ買い/ドル売りも波及したとみられる。ユーロは1.11ドル台に乗せると、ストップロスを巻き込みながら上昇の勢いを加速させた。

午後のドル/円は112円半ばでのもみ合いが続いた。午前中は売買が交錯したが、午後は取引が細ったもよう。正午過ぎに約2週間ぶり安値112.36円に下げた後、いったん112.57円に持ち直したが、午後3時にかけて株価が下げを強めると、一時112.35円に再び下落した。

市場では、米ダウ先物とドル/円の相関に関心が寄せられてたる。東京時間の朝方からダウ先物は下押ししており、ドル/円も連れ安の動きとなっていた。

きょうは海外時間に米指標の発表予定がなく、「米株価の動向が重要になりそうだ」(国内金融機関)という。トランプ大統領の政権運営を不安視させるような続報を踏まえて、相場が崩れないかが警戒されている。

ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時現在 112.45/47 1.1107/11 124.91/95

午前9時現在 112.68/70 1.1091/95 124.98/02

NY午後5時 113.11/13 1.1082/83 125.30/34

 

 

 

(為替マーケットチーム)

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