「女の子はこうあるべき」から解放される方法 女子高生時代に学ぶから意義がある

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大学生が企画運営し、高校生が参加する
「意識の高い女子より、かわいらしい子のほうがモテる」「女の子は理系には向いていない気がする」「女性の愛情表現はこうあるべき」……日本で普通に暮らしていると、「女の子はこうあるべき」という縛りを感じる女性は少なくないはずです。
なぜそう思い込んでいるのか。若い頃にそう思い込んだまま、というのが原因かもしれません。
そうした縛りから、若い女の子が自由になれるようにと考えられたプログラムがあります。日本の女子高校生向けのリーダーシッププログラムLADY(Leadership and Action for Distinguished Youth)。
内容は、合宿形式で女子高校生約30人が参加し、大学進学や卒業後のキャリア、その後の人生について考えるというもの。進路だけでなく、自分のアイデンティティを考える機会を提供するのが特徴です。
企画・運営責任者でアメリカのスミスカレッジに通う河野七海(こうのななみ)さんと、昨年LADYで講師を務め、今年も企画運営をサポートする女性支援団体の鎌田華乃子(かまたかのこ)さんにお話を聞きました。

若い女の子が自由になれるように

――いま、一般の高校生向けのプログラムはいろいろありますが、LADYは大人に与えられた内容を消化するのではなく、大学生が企画運営し、高校生が参加する形式を取っています。

河野:はい。運営にかかわるコアメンバーの大学生が7人います。大学院生や卒業生なども含めると10数人が企画運営にかかわっています。

また、大学生はメンターとして高校生にさまざまなアドバイスをします。たとえば、企画実施中は、高校生5~6人、大学生2人で「ファミリー」と呼ばれるグループを作りました。ファミリーごとに、さまざまな話題で話し合うグループディスカッションの機会が多くあります。

高校生は意外に世界が狭く、自分と同じ学校の友達の意見に左右されがちです。LADYに参加しさまざまな大学生の話を聞くことで、それまで想像していなかった分野に関心を持ったり、こんな進路もあるんだ、と新たな適性に気づいたりすることもあると思います。

たとえば「大学進学ワークショップ」では、大学生が自分の大学をプレゼンしました。日本とアメリカの大学の違い、女子大と共学の違いなど、選択の多様性を知ってもらうよい機会になったと思います。

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