リアル「風立ちぬ」!自作機で飛んだ日本人

ジブリアニメの夢に挑戦したアーティスト

宮崎駿監督作品のアニメ『風立ちぬ』が公開中の今、千代田区の3331 Arts Chiyodaメインギャラリーでは、飛行機に関する展覧会が開かれている。

やはり宮崎作品の『風の谷のナウシカ』で、主人公の少女ナウシカは“メーヴェ”という乗り物に乗って空を自由に飛び回る。「メーヴェを作ってみたい」と考えたメディア・アーティストの八谷和彦さんは、10年の歳月をかけて本当に自家用飛行機を作ってしまった。

ギャラリーでは、小さな模型から始まり、実際にテスト飛行をするまでの「Open Skyプロジェクト」が紹介されている。エンジンを搭載したM-02JとグライダータイプのM-02の2機の飛行機、テスト時の映像、資料や関連する作品を見ることができる。

今年7月23日に行われた、M-02J機の地上滑走&ジャンプ飛行テストの様子

おいしい”すき間”を見つけた!

八谷さんがこのプロジェクトを始めたのは2003年、37歳のときだった。その年にイラク戦争が始まり、日本政府はアメリカ支持を表明した。八谷さんには「風の谷のナウシカ」で大国トルメキアと宗教国家ドルクの紛争に巻き込まれる小国「風の谷」と日本が重なって見えた。

「ナウシカのような人が現れたときのために、メーヴェを作っておこう」と、ファンタジーを現実にするアートプロジェクトを始動した。

調べてみると、日本では1978年の「MU-300」(三菱重工)以降、民間自家用ジェット機は作られていないことがわかった。本田技研工業がアメリカで開発した「ホンダジェット」などはあるが、日本国内では、まるで自己規制をしているかのように例がなかったという。「みんなが手をつけていない、おいしいすき間を見つけたと思った。多くの人の固定観念を変えるようなものを作りたかった」と八谷さんは振り返る。

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