日経平均は続伸、終値で約1カ月半ぶりの高値 大型連休明けは「一段と上昇」の市場予測も

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 5月2日、東京株式市場で日経平均は、続伸した。一時150円超高となり、終値では3月21日以来約1カ月半ぶりの高値水準となった。写真の株価ボードは都内で昨年6月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 2日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、続伸した。一時150円超高となり、終値では3月21日以来約1カ月半ぶりの高値水準となった。1ドル112円台までドル高・円安が進行したことやトランプ米大統領が米朝首脳会談の可能性に含みを持たせたことでリスク回避姿勢が和らぎ、幅広い銘柄に買いが入った。

ただ、明日からの大型連休中に海外で重要指標の発表やイベントを控えることから、買い一巡後は高値圏でのもみ合いが続いた。

東証33業種中、海運、水産・農林、食料品を除く30業種が上昇。不動産が上昇率のトップ。石油・石炭、証券がこれに続いた。

ヤマハ<7951.T>や京セラ<6971.T>など好業績銘柄に買いが先行したが、大型連休や、2─3日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)、5日の米4月雇用統計、7日の仏大統領選決選投票、など様子見要因も多く、全体相場は次第に膠着感が強まった。後場の値幅は36円となった。

野村証券エクイティ・マーケットアナリストの佐藤雅彦氏は「需給は改善し、企業業績は良い。テクニカル指標も強気シグナルが点滅しており、仏大統領選で極右候補が当選するなどのサプライズがない限り、大型連休明けは上値を試す展開となろう」と話していた。

個別銘柄では、ヤマハ<7951.T>が大幅続伸。1日に発表した2018年3月期業績予想で連結営業利益が前年比9.5%増の485億円と過去最高となる見通しが好感された。楽器や音響機器事業が引き続き好調を見込む。年間配当予想は56円(前年実績は52円)と4円増額を計画している。

半面、ジャパンディスプレイ<6740.T>が続落。未定としていた2017年3月期の純損益予想を見直し、317億円の赤字となる見通しを1日に発表した。期末配当予想も無配とし、これらを嫌気した売り注文が出た。

東証1部騰落数は、値上がり1487銘柄に対し、値下がりが436銘柄、変わらずが93銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     19445.7+135.18

寄り付き   19335.72

安値/高値  19335.02─19464.3

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1550.3 +10.53

寄り付き     1542.57

安値/高値    1542.55─1552.83

 

東証出来高(万株) 186294

東証売買代金(億円) 22656.52

 

(辻茉莉花)

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