「離婚しても子に会いたい親」が抱える焦燥 わが子を「連れ去られた」側が感じていること

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北関東に住む40代の男性会社員Bさんは、高校の同級生と20年前に結婚し、男の子を3人もうけた。

「私の妻は、妻子のある男ともう何年も不倫をしていました。うちの三男と相手の娘と出掛けたり、子どもたちを実家に預けて外泊したりと、そんなことを平気で繰り返していたんです」

たまりかねたBさんは、あるとき探偵を雇って密会の様子を動画で押さえ、それを奥さんに突きつけた。するとしぶしぶ不倫を認めたという。

「反省してくれるのかと思いきや逆でした。洗濯や掃除、食事、食器洗いといった家事の一切を拒否するという嫌がらせが続くようになりました。暴力もひどくてね。物を投げつけられたり、後ろから突き飛ばされたり、首を絞め上げられたことすらありましたね」

奥さんが子どもを連れて出ていったのは1年数カ月後のことだ。

「夜中に、妻は3人の子どもを起こし、警察に通報したんです。夜中だというのに、パトカーがやってきて、“あなたは奥さんに暴力を振るったそうですね”と警官に言われました。何の後ろめたさもありませんからね。私は自ら警察署へ行き、事情をし、疑いを晴らしたんです。数時間経って、家に戻ってくるともう誰もいませんでした」

その後、奥さんは子どもを連れ、不倫相手とその子どもと同居を始めてしまった。

「不倫相手と一緒になりたいという一心ですよ。私と縁を切るために妻は手段を選びません。手をふりほどこうとして私がつかんでできた手首のアザを“夫による暴力”だと訴えるならまだしも、自分自身の体をわざとぶつけて作ったアザや自分の指を思いっきり反り返して作ったケガといったものまで“夫の暴力”だと訴えてきました。あと、子どもたちに対しては、お父さんは悪者だという印象を植え付けたり、悪口をさんざん吹き込んだりといった“演出”を同居しているときから行っていました。そうしたことの成果なんでしょうか。別居後、子どもたちは私に会おうともしなくなりました。もう3年近く会っていません。私は不倫相手が憎いです」

「夫に子どもを連れ去られた」妻の気持ち

夫に子どもたちを連れて行かれるケースもある。30代の女性Cさんは語る。

「夫が子どもたちを連れ去ったとき、子どもたちはまだ小学校にも通っていない幼児でした。夫はいつになっても親離れができない、父親としての自覚が乏しい人でして、しかもずっと無職でした。そんな家庭でしたので私が頑張るしかありません。育児に仕事にと私は一人二役で必死になって家庭を支えました。疲れてはいましたが毎晩、絵本を読んだり、子守唄を歌ってあげたりして、同じ布団で寝ていたんです」

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