安倍内閣に居並ぶ「更迭予備軍」も酷すぎる 1強政権に、こうもダメ大臣が増えたワケ

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4月15日の「桜を見る会」では話題の人・昭恵夫人も同行しご機嫌の安倍首相だったが(撮影:尾形文繁)

「冷や汗しきり」の金田法務相、稲田防衛相

野党側は「1強政権の驕りの表れ」と、後半国会での首相の任命責任追及に併せて「問題閣僚」への攻撃を強める構えだ。

当面の標的は「共謀罪」法案を担当する金田勝年法相(67)だ。序盤国会の予算委審議で野党側から法案内容などを厳しく追及されると、「所管の法務委員会で議論すべきだ」などとする文書を報道機関に配布して、撤回を余儀なくされた。その後も難しい質問には「法案が提出されたら答える」などと拙劣な答弁を繰り返し、野党側から辞任要求も突きつけられている。

首相らが今国会成立を目指す同法案だけに、与党は4月19日から実質審議に入った衆院法務委に、同法案の内容を詳細に知る法務省刑事局長を強引な手法で答弁要員に送り込んだ。野党側は「法相隠し」と反発しているが、そのこと自体が首相らの「法相答弁への不安」を露呈した格好だ。

一方、「森友学園疑惑」に絡んで、同学園の籠池泰典前理事長との過去の交際に関する「虚偽答弁」で訂正・謝罪に追い込まれた稲田朋美防衛相(58)も、なお野党の標的だ。北朝鮮情勢の緊迫化が続く中、稲田氏は首相不在時の日本の防衛の最高指揮官となる。そうした立場にもかかわらず、南スーダンでの自衛隊PKO部隊の活動に関する「日報隠蔽」問題での国会答弁が二転三転したことなどから、「有事の際の対応に国民の不安を募らせかねない」(自民長老)との指摘もあり、与党内には国会終了後の内閣改造による交代を求める声も出ている。

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