(第15回)今、求められる採用ブランディングとは何か(前編)

(第15回)今、求められる採用ブランディングとは何か(前編)

採用プロドットコム株式会社
 18歳人口は減少しているにもかかわらず、進学率は向上し、大学生の人数は増え続けている。そして、増え続ける大学生に対する求人総数は2年連続して史上最高を更新するという現象となったが、採用母集団の質に対して相対的な満足度は高いとはいえないのが多くの採用担当者の実感だ。大学全入時代の到来は、人材の需要と供給がクロスする採用の局面において二極化現象として現れつつある。
今回と次回は、「今、求められる採用ブランディングとは何か」と題して5月29日に行なわれた採用担当者向けシンポジウムの様子をレポートする。
<パネリスト>(肩書は2008年6月9日現在)
■■旭化成株式会社
人財・労務部 採用グループ グループ長 日比 彰

■■株式会社ジェーシービー
人事部 人材開発グループ グループマネージャー 久保寺 晋也

■■株式会社ワークスアプリケーションズ
管理本部 人事・総務グループ ゼネラルマネジャー 小島 豪洋

<司会>
■■採用プロドットコム株式会社 代表取締役社長 寺澤 康介


●独自の採用ブランディングに取り組む3社のリーダーがその狙いと取り組みを語る

採プロ: 今、採用を取り巻く環境というのが非常に大きく変化しています。そのなかで個性的な採用戦略、ブランド戦略を取られている3社にお話をお伺いしながら、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。それではまず、各社がどのような取り組みをされているかというところからお伺いをします。はじめに旭化成の日比様にご質問いたします。今年(09年)の採用活動の特徴をまずお聞かせください。

旭化成: 09年の採用活動を始めるに当たって、経営計画に策定されている「事業をさらにグローバルに展開していこう」というテーマを採用活動にどのように取り込むかが、課題でした。しかし一方で、学生が抱く旭化成のイメージは、そのほとんどが「イヒ!」のCMと「サランラップ」のイメージで、グローバルからは程遠い。待つだけでは集まる確率が少ないグローバルな視野を持つ人材と会おうという思いを「世界につながる仕事をしよう」というダイレクトなキャッチコピーに込め、採用活動を展開しました。この試みが09年の一番大きな特徴でした。

採プロ: 採用プロモーションの活動の中でどういう風に展開したかというところをお話いただけますか。

旭化成: 化学業界に親しみを持ってもらうという目的で展開していた「イヒ!」に象徴されるコミカルなイメージを一切使わず、世界観を表すようなビジュアルを作り、ホームページやパンフレット、セミナーで使うポスターなどにも一貫して使用し、「世界で仕事をするんだ」というメッセージを発信し続けました。結果的には「イヒ!」から離れたことで世界を相手に活躍したいという学生さんが集まってくれたと実感しています。

採プロ: 一般の採用広報とは別に新たな取り組みをされたと思いますが。

旭化成: 新聞広告のシリーズ展開を中心に、メールDMや交通広告やブログでのプロモーションをミックスさせ、スペシャルwebサイトの「セカメンドットコム」への導線を張りました。「セカメン」というのは「世界を変える面接をしよう」の略でして、坂本竜馬やナイチンゲールといった「世界を変える偉業」を成し遂げた歴史上の偉人たちが旭化成の面接を受けて、彼らの視線を利用し、旭化成で世界を変える何ができるかを訴求する広告展開です。結果としても多くの学生さんの応募に繋がりましたが、それ以外に大学の先生や親御さんとか、幅広い方々にアピールできたのが良かったですね。

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