日経平均は小幅続伸、買い一巡後は伸び悩む 米株高・円安好感も日米経済対話を警戒

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 4月18日、東京株式市場で日経平均は小幅続伸。米株高や円安を追い風に寄り直後に一時200円近く急騰した。ただ、地政学リスクのくすぶりや日米経済対話の行方を見極めたいとの向きが多く、買い一巡後は戻り待ちの売りに上値を押さえられた。写真は都内の株価ボード。201年6月撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)

[東京 18日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は小幅続伸。米株高や円安を追い風に寄り直後に一時200円近く急騰した。ただ、地政学リスクのくすぶりや日米経済対話の行方を見極めたいとの向きが多く、買い一巡後は戻り待ちの売りに上値を押さえられた。商いも盛り上がらず、売買代金は活況の目安とされる2兆円に2営業日連続で届かなかった。

TOPIXも続伸。セクター別では、その他金融、銀行、パルプ・紙が上昇率の上位。半面、水産・農林、食料品、石油・石炭の下落率が大きかった。

取引時間中には、安倍晋三首相と来日中のペンス米副大統領との昼食会の内容も伝わった。安倍首相は、ミサイル発射など挑発行動を続ける北朝鮮に関し「あらゆる選択肢がテーブルにあるとの米国の立場を支持する」と表明したが、市場の反応は限定的だった。

水戸証券ストラテジストの糸賀雅史氏は日米経済対話では「協力姿勢を強調すると見られているが、為替や貿易、農業の分野で米国から何かつきつけられるのではないかという警戒感がある。押し目買いはやや入っているが、目立った買い手がいない」と話していた。

個別銘柄では、電算<3640.T>が大幅続伸。17日に2017年3月期の個別業績予想を上方修正したことが好感された。県や市町村の情報セキュリティ強化に関する作業が新たに発生したことなどが寄与した。

半面、マルハニチロ<1333.T>が急反落、年初来安値を更新した。同社の2018年3月期の連結営業利益が前期の推定値に比べ12%減の230億円程度となる見通しだと、日本経済新聞が18日付朝刊で報じており、嫌気された。

東証1部騰落数は、値上がり1494銘柄に対し、値下がりが415銘柄、変わらずが106銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     18418.59 +63.33

寄り付き   18497.38

安値/高値  18362.73─18547.46

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1471.53+5.84

寄り付き     1477.34

安値/高値    1468.62─1480.79

 

東証出来高(万株) 157522

東証売買代金(億円) 17744.93

 

 

(辻茉莉花)

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