事後レポ

利益率2ケタ達成の秘訣

経費削減と働き方改革の視点

人材確保が難しさを増し、労働環境是正に向けた社会的要請が高まる中で、業務や経費を効率化して、売り上げと利益の双方を伸ばしていくための方策を考える「中堅中小企業の成長戦略利益率2ケタ達成の秘訣」が3月に東京都千代田区、大阪市北区の2会場で開かれ、ビジネスモデルの変革や、クラウドサービスを用いた業務改革が提案された。
主催:東洋経済新報社
協力:コンカー
講演協力:船井総合研究所わかもと製薬/スマートニュース/野原産業

基調講演
なぜ、営業利益率20%以上を保ちながら成長し続けることができるのか?
5期連続増収増益!成長し続ける船井総研の舞台裏

船井総合研究所
IT・メディアグループ
グループマネージャー
シニア経営コンサルタント
斉藤 芳宜

船井総研の斉藤芳宜氏は5期連続増収増益となっている同社の業績好調の秘訣を解説した。人口減少社会に対応したビジネスモデルに転換するため、個人の力に依存する属人的コンサルからチームコンサルへの移行を図り、評価も個人表彰から部門表彰に変えた。生産性を高めるため、1回限りのプロジェクトに頼るフロー型から、毎月会費を受け取れる有料の経営研究会や月次支援などのサブスクリプションビジネスに重点を置いたストック型の収益構造を目指した。また、オーダーメードに代わり、特定の課題について磨き上げた成功率の高いパッケージ型のソリューション提供にしたほか、人材開発では、中途採用に頼ることを止めて、新卒採用者を計画的プログラムで育成することにした。また、単機能にフォーカスすることで、短期育成を可能にした。加えて、長く働き続けてもらえるストレスフリーな環境をつくるため、深夜に及ぶ長時間労働を避けて、朝型労働を促すために、職場に軽食を用意するなどの工夫も重ねたことで、女性リーダーも育ってきている。斉藤氏は「利益率を上げるには世の中に合せてビジネスモデルを変える必要があります」と訴えた。

課題解決講演
ムリ・ムダ・ムラを減らす働き方改革
経費精算業務の効率化、社員の生産性向上を進める4つの視点

SVP and GM of Small, Midsized and Nationals, Concur
クリスタル・ベモント
コンカー
ソリューション統括部
ソリューション
コンサルタント
村島 光太郎

コンカー本社のクリスタル・ベモント氏は、グローバルのSMB(中堅中小企業)領域の経費、旅費、請求書管理ソリューションで、大きな成功を収めてきた同社のサービスを紹介。今後も配車サービスなどパートナー企業との連携を深め「日本のSMBの皆様の生産性を高め、貴重な時間の節約に貢献します」と述べた。

コンカーのサービスは国内でもすでに600社が導入している。日本法人の村島光太郎氏は、十分な取り組みがなされている直接費と異なり、改善余地が大きい間接費改革の重要性を強調。経費管理の視点として、コスト削減、生産性改善、ガバナンス強化の3点を挙げた。コンカー導入により、法人カード、交通系ICカードの履歴を自動で取り込み、入力の手間を削減。上司の承認もスマホアプリを使い、移動時間等を活用することで、生産性を改善できる。精算業務にかかる時間は、コンカー導入で59%、領収書などのe文書化も行うと83%削減できると試算。二重申請や週末利用、予約時の宿泊費上限などのルールを自動チェックして警告するほか、分析レポートで課題を把握し、運用を適正化することで「単なる経費処理を経費マネジメントに変えられます」とガバナンスへの効果も強調した。経済産業省の中小企業・小規模事業者向けIT導入補助金制度も紹介し、検討を促した。

事例講演I(東京)
支店での経費精算業務や仮払いを撤廃!
社員も経理も幸せにする経費精算改革の軌跡

(聞き手)コンカー
営業本部コマーシャル営業部
部長
有泉 大樹
わかもと製薬
経理部 兼 経営企画室
岩崎 右樹
わかもと製薬
総務部 総務課 課長
小池 瑞穂

わかもと製薬の小池瑞穂氏は、2013年に経費精算業務にコンカーを導入した経緯について説明した。同社では、営業担当(MR)が表計算ソフトに経費を入力、それを印刷した紙ベースの精算書を全国8支店の事務担当がそれぞれ処理していた。コンカー導入後は、クラウドシステムに直接入力してもらい、処理を本社に集約。小池氏は「精算業務を本社の2人で回せるようになり、支店事務担当の負担も軽減されました。属人化された業務をなくし、処理のばらつきもなくなったことで効果を実感しています」と話した。経理部の岩崎右樹氏は「当初の目的の一つだった営業の仮払いをなくせました」と評価。MRが紙の精算書提出のためにオフィスに来る必要がなくなり、上司の承認もクラウドのため隙間時間にできるようになり、停滞も減るなど、効率化が実現した。ただ、導入にあたっては、ITに不慣れなベテラン社員からはわかりにくいという声もあり、当初は経理への問い合わせ電話が相次いだ。岩崎氏は「各支店に出張し、直接説明することで落ち着きました」と、導入には社員のリテラシーに合わせた説明が重要との考えを強調した。

次ページ「楽しく経費精算」がスローガン!
コンカーを選んだ理由とその実際
お問い合わせ