書類選考で「不採用」通知が来たらどうするか 面談で20回呼ばれてダメだった例もある

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学生から時折、「『休みはとれますか』『実際に残業はどれくらいありますか』などの質問をしてもいいですか」と、尋ねられることがあります。もちろん、聞きたいことは聞くべきです。これから就職する学生の皆さんは、実際に自分が日々を過ごす職場環境がどういうものなのか、高い関心を寄せていることでしょう。不安や疑問があれば、せっかくの対面の機会に払拭しておきたいところです。

ですが、仕事の話そっちのけで休日や残業時間ばかり質問されたら、企業側も戸惑うかもしれません。どのような質問をするにせよ、その背景も一緒に伝えるとよいです。その企業や仕事内容に興味があるからこそ、自分がしっかり腰を据えて働けるのかを確認したい、と訴えれば企業の人も理解を示してくれることでしょう。

15社ほど候補企業をキープしておく

4月いっぱいは説明会やプレエントリーに明け暮れますが、ゴールデンウイーク後には、いよいよ書類選考結果の通知が出始めます。たとえ第1志望の企業でなくても、「不採用」通知が来れば心が沈みますし、焦りも生まれます。第1次焦燥期の到来です。

特に、「インターンシップに参加して人事担当者と仲よくしているから、たぶん大丈夫」「学校推薦をもらっているから、なんとなく安心」、という根拠の乏しい楽観派は要注意です。

昨年は、あるメーカーに20回近く面談に呼ばれていたのに不採用になった、と7月になってから相談に飛び込んできた学生がいました。本人も当然内定が出るものと思っていたでしょうし、それだけ面談・面接をしたのですから、人事としても本当は採用したかったはず。

しかし、経営環境の変化やトップの方針の変更など、どんな事情で見込みが消えるかわかりません。内定もしくは内々定という言葉をもらうまでは、可能性を広げるための行動を続けてほしいと思っています。

そのためには、内々定を獲得するまでは、複数の候補企業をつねに一定数キープしながら活動することをおすすめします。一概には言えませんが、私の経験からあえて具体的な数字を挙げるなら、おおむね15社ほどが1つの目安になるように思います。

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