カプコン、開発者「2500人計画」を進めるワケ

人材を増やして、有力タイトルの量産を狙う

そうした状況の中で、カプコンが目指したのは「安定的な成長」だった。至極当然の目標にも思えるが、冒頭のように、業界の「ヒットタイトル依存」は長年抱え続けてきた課題でもある。カプコンも例外ではなく、シリーズ最新作が出た年は販売数が大きく伸びるが、大型新作が出ない年は売り上げが落ち込む傾向にあった。

同じく2011年ごろには、カプコンはソフトの質を確保するために、外注を絞って自社開発に注力する方針に転換。それを実現するためには、開発体制の大幅な拡大が必要だった。

こうした背景から人員の大幅増強を決めたカプコンだが、当然頭数を増やせばよいという話ではない。採用にはこれまでとは異なるアプローチが求められた。カプコンは応募を待つだけでなく、人材を掘り起こすために、積極策に打って出たのだ。

グループワークの研修も導入

「人材の質の担保が大きな課題だった。ゲームや技術系の専門学校への訪問を積極化したほか、ゲーム制作体験などのイベントを行うなど能動的な活動を増やした」と信山執行役員は話す。

それだけではない。採用後の育成過程も見直した。たとえば、職場におけるコミュニケーション能力などの「ヒューマンスキル」を高める研修だ。開発者の中には能力的には優秀だが、集団で働くことが苦手な人材もいる。そこで、3年目の社員までを対象に、課題を元に議論を行うグループワークなどを行う研修システムを導入した。

さらに、現場においては、新入社員に対して先輩社員をメンター(仕事の助言を行う社員)としてつける制度を取り入れていたが、メンターの質のばらつきという欠点があった。そこで現在は、新人を指導できると判断した先輩社員を指導役として、新人と同じ開発プロジェクトに入れる体制を取っているという。

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