広島民の不満「チケット争奪戦が激しすぎ!」 カープ人気の高まりが招いた想定外の事態

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2月27日、広島・マツダスタジアム前には、プロ野球・広島東洋カープのチケット購入のために、まずは整理券を手に入れようと、テントを張って争奪戦に参加する人が大勢いた(写真:共同通信社)

今年もプロ野球公式戦が開幕した。昨年25年ぶりにリーグ優勝を果たした広島東洋カープの本拠地マツダスタジアムで、3月31日に開催された開幕戦は、やはりというべきか平日ながら超満員となった。

今シーズン、このマツダスタジアムではカープ主催で69試合が開催される。だが、指定席は「ビジターパフォーマンス席」(カープの対戦相手チームのファンが応援するための席)を除いて、3月1日の発売から3日ですべて完売。残っているのはこのビジターパフォーマンス席に加えて、内野自由席、それに車いす席だけだ。

このチケットの飛ぶような売れ方は、近年のカープ人気の急上昇を象徴する現象である。しかし、当然のことだが、カープファンからは販売方法への不満も出ている。

カープのチケットがほぼ「売り切れ」の理由

カープは年間シートの販売終了後の3月1日に、そのシーズンすべての一般席のチケットを一括で売りに出す販売方法を採っている。この方法を採用しているのは12球団中、カープのほかは阪神タイガースのみ。他の10球団は、ゲーム開催日のおおむね1~2カ月前から販売する方法だ。

マツダスタジアムでの窓口発売が3月1日で、球団Webサイトでの発売は翌2日から。が、球場窓口発売前日の2月28日に配布される2000枚の整理券を求めて場所取りが始まったのは、まだ球場のどこで整理券が配布されるのかもわからなかった2月6日だったという。「組織的に購入する業者などは、アルバイトを大量に雇って並ばせ、整理券自体が高値転売の対象になった」(広島を拠点にするスポーツニュースサイト「ひろスポ!」の責任編集者の田辺一球氏)と、チケット争奪戦は過熱の一途をたどっている状況だ。

次ページ3月1日の発売前に完売
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